ある日のこと。
「待ってください先輩、絶対落としますって!」
今は図書室が閉まっている時間、しかし掃除のため、図書委員である
「大丈夫よ私を信じて」
涼香は図書室のカウンターの掃除のため、カウンターに置かれていた本や書類などを一斉に動かそうとしていた。
「無理です! 絶対転んで大惨事!」
本と書類を抱えている涼香を刺激しないように、ゆっくりと後ろから近づく涼音。この後どうなるのかは目に見えていた。
「見くびられたものね!」
そう言って荷物を抱えたまま振り返る涼香、そして案の定自分の足を踏んで転ぶ。
「せんぱああああああああああああああああああい‼」
そんなことを叫びながらも、しっかりと涼香を受け止める涼音であった。