ある日のこと。
ビターン! という音がよく似合う転び方をした
現在体育の授業中、しかしなにか競技をやっていて転んだという訳ではなく、準備体操を終え、競技の準備をしようとしたところでこうなった。
「早く立って」「大丈夫だろうけど大丈夫?」「ノルマ達成」
よく見る光景のため、あまり心配はされてなかった。
涼香はため息をつくと、仰向けに倒れて天井を見上げる。天井に引っ掛かっているバレーボールがあった。
それはそうと転んだ拍子に擦った膝が痛かった。
「痛いわね」
後で
そして転んだ原因を確認するため、自分の足を見る。体育館シューズの紐が解けていた。
「全く……困ったものね」
そんなことをボヤきながら紐を結び直す。綺麗な蝶蝶結びが出来上がった。
そして立ち上がった涼香は、準備を手伝うため、クラスメイト達の元へ向かうのだった。