「そういえば――」
ある日のこと。
家庭科室にやって来た
そして涼香は、トイレに行くと言って席を外していた。
「お二人が付き合っているのって、先輩知ってるんですか?」
そんな中、涼音は正面に座る
「えっ、うっ……なんか、付き合ってるって響き、照れるわね……」
「どうなんだろう? みんな知っているから、当然涼香ちゃんも知っていると思うんだけど……」
頬を染めている菜々美を見ながらここねが答えた。
「でも、涼香のことだから、涼香だけ知らない――なんてこともあり得そう」
「先輩ですもんねぇ」
やれやれと首を振る涼音と菜々美。
その様子を見ていたここねは、微苦笑を浮かべるのだった。