普段テスト勉強をしない人間が、テスト勉強をしたらどうなるか?
「今の私はアメリカに行っても通用するかもしれないわ……‼」
「うん、わたしも世界進出できると思う」
答えは、謎の自信に満ち溢れてしまう。
不合格ならまた再テストになる的な説明を受け、いざ戦いの時。
自信に満ち溢れている涼香と理子は―。
(ここは
(この問題、綾瀬ゼミでやったところだ!)
などと思っていた。余裕である。
彩の教えた通りの暗記法で単語を暗記した二人にとって、この程度の単語の問題など敵ではなかった。
しかし、そんな余裕の二人を襲ったのは――。
(長文ですって⁉)
(わーお、英語がいっぱいだー)
長文読解である。
(焦ってはダメよ。ここは落ち着いて一つ一つ単語の意味を確認するのよ。文法は分からないから、なんとなくのニュアンスで解けばいけると思うわ。後は上から順に落ち着いて問題を解けば……)
(なんだか今日はいけそうな気がする~)
涼香と理子は持てる知識を余すことなく使い、小テストに挑むのだった。