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海 その1 音を立ててはいけない世界

 音を立てると宇宙人に襲われてしまう世界。

 私たちは音を立てないように『ワンピース水着』を着ている。


 私は白い筋を発見。


私「――煙?」



看板『立ち入り禁止。ここは真田様の家よっ!』


 廃工場に到着。


私「えっ? ぎゃっ!」(←プリンを踏む)


私「やだっ! きたなっ! ふぐうっ?」


リアナ「しー!」


猫美「にゃろりんぱ」(←専用のカゴから回転ジャンプで脱出)


リアナ「怪物がきちゃう。黙って!」


私「ボクがそんなこと知らないよ! 水持ってきてよ!」(←ボクっ子:20歳)


リアナ「いけないわっ!」(首締め)


私「おぐうっ?」


私「ひっ、ひんじゃう……だまりゅから……」


リアナ「静かに! 何もしゃべらないでっ! みんな死んじゃうでしょ!」(ちょっとずつ腕の力を入れていく)


私「ボクが……死んじゃう……」


猫美「にゃ」(私から死肉の香りをかぎとる)


真田「こらぁ! 何してるのっ!」


真田「あっ! それ、風呂上がりに食べようと思ってたプリン!」(ゴミだと思って外に捨ててた)


 廃工場内。


真田「水も食料もここにはないわよ! 帰って!」


リアナ「しばらくここにいさせて。子供がいるのよ」


真田「あんたの子?」


リアナ「ううん。違うわ」


私「子供じゃないよ。ボクはこう見えても、立派な二十歳だ」


真田「うそー。子供にしか見えない。それに『ボクっ子」って。かわいいと思ってるの? SNSで人気とれると思ったら大間違いよ」(威嚇)


私「しょうがないだろ。ボクはずっとこうなんだから!」


真田「子供はどこなのよ?」


リアナ「あそこよ」(猫美をさす)


猫美「にゃ」(ねずみをくわえ、お食事中)


真田「子供じゃないでしょ! あれっ! 猫じゃん!」


リアナ「猫じゃないもん! 宇宙人よっ!」


真田「どのみちだめじゃん! 宇宙人も、子供も、猫も、お断りよ! 出て行けっ!」


リアナ「ひどいっ! みんな死ねって言うのね! ていやっ!」(つい持っていた棍棒で殴る)


真田「ぐっはぁ!?」


私「ええっ? 大丈夫なの? けっこうエグい音したけど……」


リアナ「大丈夫ですって? ――これからなのよ」(真田をイスに縛る)



 私、真田が拷問されている間、廃工場の外に出る。

 生き残っている人間の元へ行く。

 リアナたちを連れていこうか迷う。


私「ううん。だめ。ボクを食料にしようとしていたんだし」


猫美「にゃ」


私「ひっ!」


私「何だよ! ボクと戦おうっての! こんなに小柄な体をしてても、酔拳の使い手なんだぞ! 二十歳超えてるから!」(拳法のかまえ)


猫美「にゃ」(すくっと、2本足で立つ)


猫美「にゃ、にゃ、にゃ、にゃ」(甘い匂いに誘われる:瞳孔が細い)


私「……たす、かった?」


猫美「にゃ、にゃ」(廃工場に入ろうとするが、足が短くて、窓から入れない)


猫美「ふにゃっ?」(お尻から、窓から落ちる)


猫美「ふにゃう~」(失敗失敗)



私「――宇宙人、だよね。あれ」




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