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青龍9

駅に向かう途中、虫の知らせとでもいうのか、何なのか、妙に急がねばならない気がした。


私は小走りになる。できるだけ急ぐ。

なぜだろう。このまま行くと、どうも制限時間をオーバーしてしまう気がするのだ。


分かれ道に来た。

両方とも駅へ通じるが、一方は近道。私は躊躇なく近道を選ぶ。


走った先に巨大な穴を発見。

しかし、困ったことに、迂回する道が見当たらない。


飛び越えるしかない。


私は助走をつけて、穴へダッシュ。


飛び越える。


届かない。


穴へ落ちる私。


流れる残念なBGM。そして、残機がひとつ減ったお知らせが表示され、目の前が暗転した。


…。


いや、待て…。

穴の縁にぶら下がりながら、私は主張する。


私の人生を勝手に操作し、勝手に終わらせやがる不届き者は誰だ…!


私は力を振り絞り、穴から這い上がる。


ここから先は、誰にも、何が起こるか分からない世界だ。


悪いのですが、自分の人生の判定くらい、自分で決めますわ。


【メタ認知】

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