大急ぎで家臣が城内を駆ける。数年ぶりの一大事である。
不幸中の幸いか、本日は国を巻き込んだ宴席の日だった。大勢の人間が一同に介しているため、報告はしやすい。
会場の重々しい扉を大急ぎで開け、家臣が息も絶え絶えになりながらも、大声で叫ぶ。
家臣「大変ですぞ!大変ですぞ!!姫が…、姫が、またもや魔王にさらわれたとの連絡が入りました!!」
王様「本当か家臣よ!!」
大臣「なんですと!?」
勇者「なに!?」
魔王「えぇ!?」
戦士「そんな!」
姫「えっ?」
魔法使い「まさか!」
ドラゴン「ロン!チートイドラドラなのでロクヨンです!」
ゴーレム「…トビマシタ!!」
武器屋「ダマか…。おたく渋い手あがるねえ…!」
時は年明け。奇しくも、『大陸全土 新春麻雀大会 ~老いも若きも割れ目でPON!!~』開催中の事件であった。
【オープニング】