「ちょ、ちょっとぉ~コレってドッキリ?。そこの中国語喋ってる人、仕掛け人でしょー!!。んもう~騙された~!」
「殺せ」
「取り押さえろ」
ガシャンッ!!!────パリンッ!!
その場に居た者全員が、
飾ってあった家族写真が床に落ちてしまい、写真立ては粉々に割れてしまった。
「じょ、冗談でしょー!?や、やめて!!お父さん!お母さん!!助けてーーー!!!」
「誰か首を絞めなさい」
母親の冷たい声が
「嘘……、お母さん……!!!」
どうして!?……何がどうなってるの……!!
これは、夢なの?──────
《ええか|神美《かみ》、生きろ───絶対生き抜け》
「おばあ……ちゃん」
おばあちゃん……!!あたし、駄目そうだよ……
────もしかして、お母さんが昔言ってた…
16歳になったらまたおばあちゃんに逢えるって……この事なの?
ガシッ!!─────キリ…ッキリキリッ!
「ぁッ……!!ぐ……や……め───」
首を思い切り絞められ、
(駄目……頭が……ふわふわして……冷たくなってきた───)
おばあちゃん……ごめん、約束……守れなさそう────
「阿呆、諦める奴が何処にいる───」
グシャリッ!!───────
耳許で骨が砕けるような音がした。
「うぐあああーーーーーッ!?」
「な……なんだこの
龍───────?
解放された首を抑えながら思い切り酸素を吸い、薄らと目を開けると
「ばあ……ちゃん?」
小さい時に亡くなったはずのおばあちゃんと透明に近いような白い龍がキョンシー達を睨み付けていた。
「
「啊、是为什么的五龙的白龙在这里!?」
「お父さん!!お母さん!!皆!!」
「
「ば……ばあ~ちゃ~んんんんんんんんっ!!!!泣 久しぶりぃぃぃぃぃ!!!」
姿があの頃と変わらない祖母のリン子に抱きついた。
「……おめェ、また太ったか?」
「うっ……ぐすっ……!、成長したって言ってよぉ~~涙」
「……久しぶりじゃな、
「イデデデ!?贅肉抓らないでぇ~~涙」
「……
リン子は白い龍に向けて透明な指輪を翳した。
その指輪からは白い光と、龍の髭のような、繊細で透明で美しい無数の糸が白い龍を包み込んだ。白い龍が糸に包まれ、消えていく瞬間だった
《……》
白い龍───
「あ、た、助けてくれてありがとう!!しゃ……
《───……礼には及ばぬ》
「
「ってゆーか、おばあちゃん!!……一体何がどうなってるの!?。…あたしの誕生日に、皆が可笑しくなっちゃうし、変なお札貼った…キョンシー?って人達が現れるし!!───……おばあちゃんが、目の前に……居るし」
「……すまねぇな……───全ては……四ノ宮家代々に伝わる
「え……」
「でも、お前を護る為……────呪いを解放する為じゃった…───」
「おばあちゃん……それってどういう───」
「ッ……杀掉...!!美丽的猪是我们的!!」
キョンシー達は邪悪な気を漂わせ、
「チッ……諦めの悪い奴らじゃき───
するとリン子は、先程
カッ!!!!!!───────
白く眩い光が全員を飲み込んだ
「おばあちゃん!!!!!!」
「
リン子が優しく微笑むと、
。
おばあちゃん……せっかく、また逢えたのに
あたし……あたし……
ぐっぎゅるるるるるるるる!!!
ガバッ!!
「お腹空きすぎてどうにかなりそうだよ!?───……って、アレ?」
「ちょっと……なぁに?あの変な格好の娘……」
「あんな丸くて……まるで「豚」ね」
「新しい異国の食材とか?」
「クスクス……」
「え……────」
ワイワイガヤガヤと、賑わう町並み───
通り過ぎる者全員に不審な目で見られ
慌てて立ち上がり、辺りを見渡す
「此処………中国?────」
そう───
「わぁ~!!!美味しそうな肉まん……じゅるり……あ、あっちには小籠包……」
匂いがする方向へと、無意識に身体が動き出した瞬間だった────
「見つけたぞ……
「え────」
「先程は、
「ククク……、もう終わりだ───」
「キョ……キョンシー!?」
先程危害を加えようとしたキョンシー達が
嘘……だってさっき……この人達は
「死ね─────」
キョンシーの一人が
「た、助けてーーーーーーっ!!!!!!」
《|白龍剣《パイロンジィェン》───》
ザシュッ!! ザシュッ!! ザシュッ!!───
剣に貫かれていくキョンシー達───
どさり──と、目の前で倒れていく。その先に見えた人物に、何故か
「!お前は……──大丈夫か…!おい、しっかりしろ────」
白いチャイナ服には銀色の装飾が施され、長髪の髪は風で靡き、青い瞳がとても美しいその青年は、
「
「お…………なか……空いた」
「あ……おい!」
おばあちゃん……なんだか凄く凄く、カッコイイ美形の男の子に出逢っちゃったよ。
でもね、不思議なのは……男の子が
もしかして……
いや、まさかね……
だってこれは……………………夢だもの