『四ノ宮って、なんでそんなにデブなんだよ』
『力士みてぇ~笑』
『アハハ!!クマにも勝てそうだな』
「もーー!!酷いよ!!男子!!、お菓子よこせーーー!!!」
でも……確かにあたし、なんでこんなに太ってるんだろう?
『
お母さんに毎日言われた言葉を鵜呑みにしたあたしは、気付けばワガママボディへと成長していた。
でも────
「食べる事って幸せなのよねぇ~~♪」
それは本心なの?──────
そう思えば思うほど、誰かに問いかけられた気がした。
本当は、細くてスタイルが良い子が着れるような可愛い服を沢山着て、オシャレして恋がしたい。
でも───あたしには一生無理な気がする
「あら、やっと起きた」
「あ……………」
(綺麗な女の人……)
コポポポ…と、湯呑らしき物に何かが注がれた音。とても心地が良く、そして何より良い香り……。この香りは何処かで嗅いだことがある────かなり身近にある物だった気がした
「陛下が貴女の事をとても心配してらしたわ。」
「陛下……?」
「天下の
はい──と手渡され、湯呑に注がれていたのは
聞き慣れない名前だった
「あ、ありがとう…ございます!、すっごい喉乾いてて…助かります!」
ごきゅごきゅと喉を鳴らして美味しそうに呑む
「あははっ、凄い呑みっぷりねぇ」
何ともその容姿から似つかわしくない笑い方をしたのだ。
「ふふっ、私の名前は
「あたしは四ノ宮
「こうこうせい?……聞いた事のない役職だわ。」
「や、役職とかそんなんじゃないんだけど!?。普通の学生だよ?、
「私は、25歳よ」
「と、年上なの~~!?あたしと同い年くらいだと思ってた…」
「それくらい、私って若く見えるのよねっ♪嬉しいっ」
ガチャ────……
「
「あ……」
全開になると、神々しい雰囲気を漂わせた青い瞳の青年が立っていた。
(夢で…助けてくれた、めちゃくちゃ美形の男の子……)
「ってことは、コレは夢じゃない!?」
「この通り、元気に目覚めました」
「そうか……良かった───」
(な、なんて綺麗なお顔なの……──マトモに見られないよ!!)
「気分はどうだ?、…
「は…はい……だ、だいじょう───」
ぐっぎゅるるるるるる~~!!────
「あ──」
四ノ宮
その見た目通りの天真爛漫な性格は
時に人を困惑させ
「な…───」
時に人の心を躍らせて、いつの間にか笑顔にさせている
「っ…~~!あははは!!」
そんな普通の女の子が、
「お、お腹空いちゃった…」