宮殿の一室にて──────
「身体に異常はないみたいですね───
「グサッ!!……痛いところ突くね……」
「フフ、これでも医者なので…。然し……歳頃の若い娘様が……」
「あーーー!それ以上言わないでぇ……耳が痛い!!」
「
ニコリと笑う
一騒動後、何とか妃達の健康診断を終えた
「後は
「そういえば、
「
「確かにそうだよね……───って、そうじゃなくて!。なんてゆーか……元気が無いってゆーか……───悲しそうにしてた…」
「そうですか……」
「何かあったのかな……」
「昔から情緒不安定ですからね…、面倒臭いんですよ。」
《ごめんなさい…………》
誰に対しての謝罪だったのか……
「所で、
「そ、その……様付けはやめて欲しいなぁ……」
「…ですが、私は
「うーん……でも、あたしとおばあちゃんは家族だから……」
「…家族?」
「そうだよ、だからね……───あたしは、
「───………私には理解し難いですね……。過去に、
「へへ、おばあちゃんらしいなぁ~。
……あたしとおばあちゃん、血は繋がってないって…つい最近知ったけど……、そんな物より"心で繋がってる"事が大切なんだって、改めて思い知らされた」
「心で……繋がる……」
「だから、そういう意味でおばあちゃんは先生に言ったんじゃないかな」
「……」
過去に私は……
『ええか
『家族……?』
『そうじゃ。ワシらは主従でもなんでもねぇ───共に助け合って生きてきた家族じゃき。』
『ロンちゃんは相変わらず面白い事を言うよねぇ~』
『……所詮はババアの戯言だろ?』
『ちょっと、あんた達!!
『
分からない──────
(ただの
理解し難い
私達は使命を持って生まれた、五匹の龍。
四方と中央をそれぞれ守護する為に
(それだけの為に……誕生した筈なのに)
『
『……はい』
『もっと気楽に生きろ』
『……お言葉ですが……、私にはその様な家族は必要ないかと……』
それでずっと、此処まで生きて来られた。
総てじゃないのだろうか?
『なら、見つければええじゃ。お前が思う、家族を』
私が思う家族───────
「まだ……私には分かりませんね」
「へ?」
「ふふ、……なんでもありませんよ───
「あー!それ良いかも!!。なんか、様とかちゃんとか呼び捨てよりも、しっくり来るよ!」
「左様ですか……、それは良かった。」
コンコン────
「はーい!!、
その少年の瞳は黄金色をしており、髪の色は翡翠色。気高い雰囲気を漂わせていた。
「…君、新しい妃?」
「は……はい」
「…ふーん───…
「んな!?、
「…貴方は……────宦官ですか?」
「……そうだよ」
「先生、宦官って…」
「簡単に言えば、皇帝の側仕えと妃達のお世話係と後宮やその他諸々の管理役ですね」
「簡単に纏めすぎだから……。後、そこの
「何か疚しい事でも?」
「君には関係ないだろう」
冷たく言い放つ。
「ちょっと!そんな言い方しなくても!」
「……君にも忠告してあげる。痩せようなんて、考えない方が良い。……本当に、君が殺されるかもしれない」
その黄金色の瞳から感じたのは『後悔』と『葛藤』