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第24話 ケンムン

「ケンムン」とは

奄美諸島に伝わる妖怪。


その顔つきは猿、または犬や猫に似て、

胴体と比べ手足が不釣り合いに長い。


頭には河童のような皿があるが、

そこに蓄えられているのは油だという。


人間は勿論、牛や馬、

植物にも化けることができ、姿を消して

外敵から逃げ去ることもある。


本来は穏やかな性格で

人間の薪拾いなどを手伝うなどの伝承が

語り継がれていたが、


時代を経るたびに

ケンムンはよく人を祟るようになり、

危険で忌避すべき

魔物と看做されるようになった。


とある僧が夜道を旅していたところ、

全く同じ外見をした

大勢の子供達に取り囲まれ、次々に

相撲勝負を挑まれたという。


生命の危険を感じた僧侶は

咄嗟に僧侶は魔よけの円を地面に描き、

その中に留まって身を守ったが、

子供達は夜明けまで金切り声で騒ぎ、

まるで生きた心地がしなかったという。


このように悪戯を仕掛けてくる

ケンムンを追い払うには、

苦手な蛸を投げつけるのが有効である。


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