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第96話 外れモンスター

「さぁて、どこに行こうかな。」

外れモンスターは、居場所を求めてさ迷う。


「ダンジョン見っけ! ここに擬態しょ!!」

他人のダンジョンに入り込み、擬態をして冒険者を待つ。


暫くすると、若手らしい冒険者が3人。擬態の前を歩いて行く。

最後尾の魔法使いが過ぎたと見るや、突然に襲い餌食に。

「満足!まんぞく!」

幾人かの冒険者を次々と襲い餌食が増えた。


「このダンジョンは、美味しい。このまま居座ろう。」

その後も、度々襲う事で満足度は最高峰に。


「この頃は、冒険者も俺様に恐れた事か、少なくなってきたな。

おっと、こいつらは危ない。手を出してはいけない。」

モンスターも擬態効果を最高にして隠れ通す。

冒険者は、何気なく、通り過ぎた。


幾日がたった。

「ウトウト。はぁ!いつの間にか眠っていた。気を引き締めなければ。」

そして、「冒険者は、来ないな。俺様を恐れているかな。フフフ!」


ダンジョンの主は倒され、ただの洞窟になった事を知らない、外れモンスターは、今日も来ない冒険者を待っている。





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