「さぁて、どこに行こうかな。」
外れモンスターは、居場所を求めてさ迷う。
「ダンジョン見っけ! ここに擬態しょ!!」
他人のダンジョンに入り込み、擬態をして冒険者を待つ。
暫くすると、若手らしい冒険者が3人。擬態の前を歩いて行く。
最後尾の魔法使いが過ぎたと見るや、突然に襲い餌食に。
「満足!まんぞく!」
幾人かの冒険者を次々と襲い餌食が増えた。
「このダンジョンは、美味しい。このまま居座ろう。」
その後も、度々襲う事で満足度は最高峰に。
「この頃は、冒険者も俺様に恐れた事か、少なくなってきたな。
おっと、こいつらは危ない。手を出してはいけない。」
モンスターも擬態効果を最高にして隠れ通す。
冒険者は、何気なく、通り過ぎた。
幾日がたった。
「ウトウト。はぁ!いつの間にか眠っていた。気を引き締めなければ。」
そして、「冒険者は、来ないな。俺様を恐れているかな。フフフ!」
ダンジョンの主は倒され、ただの洞窟になった事を知らない、外れモンスターは、今日も来ない冒険者を待っている。