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第9話 アンデッドの二人


 彼女がしゃべった。

 それに容姿もゾンビから人に近く可愛くなった。



「質問に応えてよぉ」


「あっああ今質問に応えるよ、君が進化したらどんな姿になるのかと」


「ふぅん、で・・どう私可愛いかしら?」


 くるんと回る彼女。



「ああっ綺麗だよ」


「何処が」


「何処がって」


「具体的に」


「それは・・・白い肌と赤い瞳とその赤い髮がとても綺麗だよっ」



「赤い髮っ?赤い瞳?」


 彼女は左の髪止めの付いたアシンメトリーを右手で触り髮を掻き上げる。



「あれっ! 本当だわ、真っ赤になってる、でもどうして? 進化したからかな?」


「きっとそうだろうな」


「う~んやっぱり進化したからかなあ、それより次は何をするっ?」


「次はどうするたって?計画なんて立ててないぞ、ただこの地下を歩いているだけだからな?今は・・」


「じゃあこの地下から脱出を目指しましょう」


(・・・もともとそれが目的だった?

ような? あれっ! 何で脱出を目指すんだっけ? あーー! ゾンビから食べられない為だったわね・・・)


「まぁ君がそれが良いと言うなら脱出を目指そう」


「ねぇそれよりもさあ私の名前ちゃんとよんでよお昔からの幼馴染みでしょ私が日本に引っ越してきてからの」


「うーーんすまない君の事覚えてないんだよ、今は自分の事さえわからないしそれに幼馴染みだったけ僕達?」


「えぇっなんで覚えてないの人間だった時の事を、たくぅ~もう、だらしがないんだからぁ」


「本当にすまない多分ゾンビになった時に少し脳がやられたのかも知れない」


「しょうがないわねぇ、いい私の名前は【ミリカ】あんたの名前は【じょうじ】私は言いにくいからジョージって呼んでたけど、これで分かったわよね」


「じょうじ? おれは火星のゴキブリなのか?」


「そうそう火星を地球見たいにするために送りこまれってコラッそれは某SF漫画の敵でしょっ!! ふざけてるのそれともわざと!?」


「いやっふざけてはいないよただ今何か昔の事を少し思い出して」


「あーもうどうしてどうでもいい記憶を思い出すのよ」


彼女いやミリカは怒っているがしょうがない、俺はゾンビ彼女はヴァンパイア多分ヴァンパイアのほうが人間だった頃の記憶も回復しやすいのだろう。


しかし俺の名前が分かったじょうじだ、俺もそのうち色々な事を思い出すだろうステータスとかゲームとか、


「あっそうかっそうだったゲームとか人間だった頃の記憶だ、俺もほんの少しは覚えているんだ」


 あっそうだっ今っ思い、だし・・・。



「そうか俺はっ・・・ミリカを守ろうとして・・・」


「結局俺はゾンビに負けて・・・そしてミリカを守る筈だったのに、ゾンビになった俺が彼女を食って・・・」


「ジョージどうしたの?」


「ミリカ、全ての記憶を思い出したわけではないけど自分が誰か、そして君に何をしたのか思い出したよ・・・」


「ミリカ俺がお前を殺してアンデッドに変えたんだ守ってやるって誓ったのに必ず後から追い付くって言ったのに」


「えっなぁ~なに言ってるの目の前に人がいたら、噛み付くのが私達アンデッドじゃない?」


「はぁっ? いやっ? だから、お前を食い殺して・・・」


 ミリカの怪訝な顔に、ジョージは戸惑う。



「そして、私もゾンビになったんでしょうがっ?」


「えっ! いやちょっと、俺の事憎くないの?」


 どうなってるんだ彼女はいったい?。

 と、ジョージは考える。



「なんで? 私も今はヴァンパイアなのよ、ジョージに食べられてから同族になって、私もジョージが人肉を食べるのと同じように人の血を吸いたくてたまらないしぃ・・・」


 ミリカは吸血鬼と化した事で、人の血液を欲するように成っていた。



「憎むわけないじゃないって、さっきから同じような事言っているでしょ、何回言わせるのよ、それに・・・こうしてあの時の約束どうり合流出来たしぃ・・・」


 あ~~つまり?。

 彼女は、アンデッド化した時の影響だろうか。

 それで、俺に対する憎しみがなくなったということか?。



「そうか憎くないか、なら良かった、それで次はどっちへ行く・・・」


 ジョージは行き先をどうするか、ミリカに聞いた。





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