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第10話 これからは脱出を目指して


 昔から彼といっしょだった。

 いつも、いつも一緒に遊び、山をかけ登り川で泳ぎ・・・ああでも今はこれしか思い出せない。

 けどいい、彼とこうして今でもいっしょに居られるから。



「よし出ようっ!」


 ミリカが一人思いでの世界に浸っていると、不意に背後にいたジョージが喋った。



「出口を探そう」


「出口なんてあるの?」


 ジョージと思い付きに対して、ミリカは本当に出口が有るのかなと思った。



「あるに決まってるさ、ここは広いそれに人間達が彷徨いているから、きっと出口もある・・・行こう二人でもっと広い世界へと出掛けよう・・・」


「二人で・・・うんっ行きましょう広い世界へ・・・」


 ジョージの言葉にミリカも応える。

 こうして彼等の次の目標は地下道からの脱出に決定した。



「クッ! ここはモンスターが多いな」


 地下道の奥へと入ると、そこには物凄い数のモンスターで溢れかえっていた。


 まず右の向こう側から、狼の遠吠えが聞こえ、反対側からは人間の悲鳴が。

 前方にはゾンビ数体の鳴き声。

 俺達はゾンビの方へ向かう。

 理由は同じアンデッド種だからだ。


 つまり同族なら攻撃してこないだろうと判断し進んだ。

 まあ何もなく通りぬけられたのだが。

 その後も・・・。

 グールやヴェノムデッドといったアンデッドモンスターに遭遇するが、やはり彼等は攻撃してこない。


 それはいいんだが。

 ゾンビやヴァンパイア以外のアンデッド系モンスターが居ると言う事はだ。

 俺も進化する事によってだが。

 毒のスキル等が手に入ったり、毒のゾンビになったりするのか。


 それと俺は腐肉の塊からゾンビへと進化して、ミリカはヴァンパイアへと進化する。


 もし仲間が出来たら、ヴェノムデッドやグールになるのかな~~。

 と考えつつ俺達は探索して行くのであった。



「ねぇ、あれ? ジョージ」


 ミリカが指を指す。

 すると回りに鉄のトゲつき柵に囲まれた小屋があった。



「何あの小屋、なんでこんな所に小屋があるの?」


「あれは・・・ミリカきっとこの地下道に入ってきた人間が休憩所にとか用意したんだろう?」


 そう言って、ジョージとミリカ達が。

 近ずこうとすると中から声が聞こえてきた。



「ミリカ、中から声がするんだ何か話してる」


「ねぇ~~? ジョージ、何を話してるのかしら?」



 ジョージとミリカ達は、中から聞こえて来る声を良く聞こうと近付いて言った。


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