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第13話 戦利品


 窮地に立たされたジョージとミリカ達。

 だが、思わぬ援軍が現れる事によって、二人は簡単に勝利を納める事が出来た。


 次はこうはいかないかも知れない。


 そう思いながら辺りを見回すと。

 ハイゾンビ達の集団は肉を食べて満足したのか。

 地下道の奥に向かって歩いて行った。


 あいつらが壁から出てきたから勝てた。

 でなければ今頃人間にバラバラに切り刻まれていただろう。


 俺たちも武器が必要だ。

 あの時剣士からせっかく奪った剣も、捨てたりしなければ。

 後ろから追ってきた三人を突破して脱出出来ていたかもしれない。


 敵から奪った武器を、一々捨てたりしていてはイザッ戦だ、という時に戦えない。



「うーーん」


 本当に俺たちも、武器や装備が必要なんだよな。

 それなら倒した人間達から装備品を剥ぎ取るか。



「なぁ~~ミリカ、そろそろ俺たちも武器や防具が必要だろう? 倒した人間達から調達しようか」


「そうよね、ジョージ? さっき見たいに戦闘に成ってから何も武器がありませんじゃ? 洒落に成らないものね」


 そうゆう事だが、追い剥ぎ見たいで少し気が引けるが。

 倒した騎士の遺体から戦利品を物色するか。



「さあてと、おっ! アレは良いなっ! すまん貰うぞ」


 俺は騎士の方に行き、済まないと言って装備を取る事にした。


 そして騎士の遺体からは。

 ショートソード、ダンゴムシ型ラウンドシールドを回収し。

 最後に中量級のアーマーを頂き自らの体に装備した。


 軽いっ!。


 見た目の割りに結構軽く、かなり頑丈に作られているぞ。

 この中鎧は高級品なのか。

 中鎧にしては、頑丈さと軽量さが素晴らしいから、高級品って言うなら納得だな。



「ミリカ、お前えはどんな装備にしたんだ?」


「ジョージ、どう?」


 ミリカは女剣士のレイピアを腰に帯刀し。

 白い羽根つきの赤いカウボーイハットに。

 赤いフードマント付コートを着て、茶色いロングブーツを履いていた。



「どうかしら、似合う・・・かなぁ? えへへ♥」


「あっ! ああっ! 似合っているな、ドラクエの魔法剣士みたいだよ、ハッ! あれっ? ドラクエって何だっけか?」


 ミリカに感想を聞かれたジョージは、謎のドラクエと言う単語を思い出す。

 その単語が何なのか、ミリカは問うが。



「ねぇジョージ、ドラクエって何だったっけぇ~~?」


「ミリカ? 俺も思い出せないよ」


 二人とも、謎のドラクエと言う言葉の意味や何の名前だったのか。

 それを、思い出す事が出来ず困り果てる。



「うーーん、私も知ってるような知らないような? ごめん・・・やっぱ思い出せないわ」


「そうか、じゃあ仕方ないな」


 ミリカに聞いても、謎のドラクエと言う単語の事が分からないジョージ。

 彼は、仕方が無いので思い出す事を諦めた。



「そうね、思い出せないならね?」


「まあ良い・・・どうせ思い出せない事なら後回しにして・・・?」


 ミリカも思い出せないので諦めてしまい。

 そして、体に異変を感じたジョージは何かを喋ろうとする。



「それより、また何だか腹が減ったし、人間や動物を狩りに行くかぁーー?」


「うんっ! 何か食べに行っこ~~」


 俺たち、二人のアンデッドは地下道の更なる奥を目指し歩き出した。

 この奥に何が居て何が有るのか確かめる為に。

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