目次
ブックマーク
応援する
いいね!
コメント
シェア
通報

第14話 武器や装備も揃ったので仲間を集めよう


 毎回恒例の・・・。



(・・・助けてゾンビがっ! わかった今助けてやる! ありがとっ! ガブッ! うわっ! なんで・・・作戦も相手が二人ならいいが? 三人四人と相手の人数が多いとなると通用しなくなる・・・)


 それに、アンデッドの天敵である僧侶の光魔法。

 魔法使いの火炎魔法による攻撃。

 この二つは、かなりの脅威だ。


 なので、ミリカに後二人くらいは仲間が欲しいと話す。



「なぁ、後二人くらい頼りになる奴がいれば戦闘もぐっと楽になると思うんだが?」


「そうよね~~? 今二人だけだしねぇーー後二人いないと、ちょっときついわね」


 こうして・・・ジョージとミリカ達は話し合う。

 そうすると、彼等は二人だけのアンデッドパーティーに不安を感じた。

 なので、これから仲間を増やす事に決めた。



「このあいだは、たまたまゾンビの群れに助けられたけど彼らに知能はないし、あそこに現れたのも足音か何かに反応しての事でしょ?」


「そうだな? でも、どうやって仲間を集めるかだな・・・殺した人間達はゾンビになったら、こっちの言うことは聞かないし、人間のパーティーは無理だしな」


 ミリカとジョージ達は、仲間を集める方法。

 それと、如何に知能の有るゾンビ達をパーティーに組み込もうかと思案した。



「あっ! そういえば、あの人間達に囲まれて勝った後、死体を食べている時に新スキル、魔法をどうたらって出たよな」


「あれっ? そうだたっけ・・・まぁ良いわ、今ステータス見ましょうっと」


『ステータス、ジョージ、闇魔法ダークボール』


『ミリカ、火炎魔法、フレイムボール』


 ジョージとミリカ達は、レベルアップにより、新たなスキル、魔法を覚えていた。


 新しいスキルを獲得した二人は、早速魔法の威力を試して見る。



「ジョージ、魔法よっ! フレイムボールッ」


 叫んだミリカは壁に向かって火炎魔法を放とうとする。

 すると、ミリカの指先からバレーボールくらいの大きさの火球が現れる。

 ビュッと音を出したそれは、壁まで飛んでいき、そのまま壁に当たり弾けた。



「うわっ! 凄いな・・・俺もやって見るか、ダークボールッ!」


 ジョージが叫ぶと、彼の開いた手からブォンブォンと不快な音を出す。

 そこから、紫電しでんを纏った歪んだ黒い玉が現れ、壁に飛んでいった。

 そして、ジョージの放った玉は壁にぶつかると十秒程で消えた。


 そして、黒い玉の当たった部分の岩壁まで向かったジョージ。

 彼は、壁に手を当てて、こいつは凄いなと思う。

 そこに空いた、凹みを右手で調べ調べながら。



「魔法の威力がここまでとは、あのダークボールは、きっと小さなブラックホールに違いないな・・・」


 ジョージは横のミリカの火球が命中した場所にも手を当てて調べる。

 そこには、岩壁が焦げた後が残っていた。



「ミリカの火炎魔法も凄かったな・・・あの火球、あれを顔面に食らったら大変だろうな」


 焦げ後を調べたジョージは、ミリカの火炎魔法の威力を確認すると呟いた。

 燃え盛る火球を、自分も喰らったら大変だろうと思いながら。



「ねえっ! ジョージ、この魔法で試しに敵を倒さない」


「えっ! でも危険過ぎるだろう、強い力が手に入ったからって行きなり敵に挑むのはさっ」


 ミリカの提案を危険が高いからと判断して臆するジョージ。

 しかし、彼女は自らの提案を強く押し通す。



「そりゃあ? 強い敵モンスターや、数の多い人間達は無理よ、でも弱い敵になら試してもいいでしょ」


「うぅん、でもなぁ?」


 臆病で慎重なジョージを説得するミリカ。

 だが、彼は説得されても中々頸を縦に振らなかった。



「ねっ? お願い、ジョージ」


 ミリカは、悩むジョージに段々と顔を近づける。

 そして、彼女は笑顔で魔法を使った戦闘をしようと懇願する。



「いや、でもさぁ・・・」


「ダメなのぉ? ダメぇ~~」


 ミリカは更に顔を近づけ、目を潤ませる。

 そして、彼女に顔を近づけられたジョージは困惑する。


 ミリカの紅く美しい瞳は潤み、艶やかな唇からは甘える声と共に甘い吐息が。

 淡い色合いの赤い頭髪からは、鼻孔を擽る良い香りが漂ってきた。



「ここまで懇願されたら仕方ないな、いいよ、ミリカただし弱い敵だけだぞ」


「うんっ! わかってるありがとっ! ジョージッ! 『チュッ♥』」


 ミリカは、ジョージの体を力仕事強く抱き締め。

 左側のえぐれた肉が剥き出しの頬に突然キスをした。



「あっああ・・・わかってる、なら、いい・・・」


 ジョージはキスをされた頬を、恥ずかしそうに顔を赤く染めていた。



「速く速くっ! 速く行こっ! ジョージ」


「待ってくれ、ミリカ今ついて行くからっ!」


 急かすミリカと、彼女の背中を追い掛けて行くジョージ。

 二人は更なる地下道の奥深くへと進んで行った。

この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?