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第27話 いよいよ悪堕ちか?


「スケルトンちゃん達ぃーー彼女を拘束してっ!」


 五体のスケルトン達はシャリルの身体を押さえ着けて拘束する。

 両腕と両足、それから頭を掴んだスケルトン達。

 それから、ミリカはその紅い唇を舌舐めずりをすると、いきなり自らの舌を噛んだ。


 ミリカはいったい何をするんだと言いたげなジョージやスケルトン達。

 そして、アレリオやシャリル達も、ミリカがこれから何を初めるのか注目する。


 そして、当のミリカはぐちゃくちゃっと口の中で舌を動かす。

 そして、シャリルに顔を近づけ。



「ふむっ」


『チュバッ♥』


 唇と唇が重なる音がその場に木霊した、ミリカはシャリルへ口づけをしたのだ。

 ミリカは何をっと、ジョージとスケルトン達は思うが驚きの余り声を出せない。



「んっ・・・『チュチュッ♥』 んむっ♥ んむぅっ? ・・・チュッパッ・・・♥」


 ミリカは、シャリルの口内へ舌を入れ。

 血の混ざった唾液を飲ませ、艶しいあえぎ声を出す。



「んん~~ん~~んむ~~むぅ~~」


 シャリルは目を開き、顔を真っ赤にして何とか逃れようと体を動かすのだが。

 体は、六体のスケルトンに押さえられているので、全く身動きが取れなかった。


 彼女の頭は後ろのスケルトンが頬を骨だけの手で押さえ。

 前からは、ミリカがこめかみを掴んでいるので抵抗は出来ない。

 そして、長い長い悪魔口づけが終わると、ミリカは笑顔で彼女に語りかけた。



「『プチュッ』ぷはっ・・これで貴女も私達不死者の仲間入りねっ♥」


『ペッ』


 ミリカ嬉しそうに微笑んだが、シャリルは彼女を睨み、その頬に唾を吐き掛ける。



「誰が、このような物を飲むものですかぁっ!」


 シャリルに、血の混ざった真っ赤な唾を掛けられたミリカ。

 彼女は、ワナワナと震えながら怒りだす。


 ミリカの瞳は燃えたぎるマグマのように光る。

 すると、彼女は狼の遠吠えの如き怒声を上げる。

 それから即座に、スケルトンに押さえられ動けないシャリルに襲いかかる。



「せ~~かくっ人がやさしく仲間にして上げましょうとしてるのに、調子に乗るんじゃあねぇーー」


 彼女はついにキレた。

 恐い、前にキレた時のように最初は幼児を抱く慈母のように喋り。

 最後は地獄の閻魔大王の如く顔を真っ赤。

 いや、真紅に染め、シャリルに暴行する。


 彼女はミリカに右腕をへし折られ、顎にアッパーを決め、腹に蹴りをいれ続ける。

 そのまま、彼女は何度も暴行され、その度に凄まじい悲鳴を上げ続ける。



「がぁっ! あああっ!! ぐぁっ!? ぐっうっうっかっあがっぎぃっぐふっ・・・『ごふぉうぅぅ』・・・・・・」


 シャリルは、何度も何度も蹴られて口から血を吐く。

 その顔はボコボコに腫れ、苦し気に息を吐いていた。



「ま~~た、私が飲ませた血をはいて抵抗するのねっ?」


「ちっ! 違います、お許しくだっ!?」


 抵抗される事が気にくわないミリカ。

 彼女は、ぞっとするような摘めたく鋭い視線をシャリルに向けた。



『ドンッ』


「口答えしないのっ!」


 ミリカはまたシャリルが抵抗したと感じて、彼女の腹を素早く蹴りつける。



「ミリカ、やり過ぎだぞっ! どうせそいつは死ぬんだ・・・やめろ、見ろこの女僧侶はもう虫の息だ」


「ジョージ、だってこの子、逆らってばっかりなのよっ! 私がせっかくアンデッドにしてあげるって言ってるのにぃ」


 自分達アンデッドに取って凄く憎たらしい人間だが。

 余りに惨い暴力に、ジョージは気分が悪くなったので、ミリカを制止する。



「なあ、どうせ死んだらそうなるから、やめれ」


 ジョージはミリカの暴力を止めるために、そう言って彼女を落ち着かせようとした。



「そうだ・・・もうやめてく」


「ん? ん~~?」


 背後から聞こえてきた声に、ジョージは驚いて振り向く。

 すると、さっきから黙っていたもう死んだかと思っていた剣士が喋った。

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