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第64話 この島について


 シャリルは、この島の事を説明する。



「ここは現在、夢の島と呼ばれています、この島は・・・」


 シャリルが、言おうとすると。



「えっ! ここは島だったのかあーー?」


「ええっ! ここ島だったのおぉ~~?」


 ジョージとミリカ達は、二人同時に衝撃的な事実に驚く。



「はいっ! ここは結構広大は島ですが、御二人は知らなかったと?」


 シャリルは、ポカンとした顔を二人に向けて言った。



「シャル、御二人は異世界から来たんだ、知らなかったとしても不思議じゃあないよ」


 アレリオは腕を組ながら、シャリルに言った。



「そうね・・・アレリオ、御二人は異世界から来たのですものね? 申し訳有りません、私がこの島の事を早めに説明していれば」


「あっいやあ~~別に謝らなくてもな」


「そうよ、知らなかったこっちが悪いんだしねっ!」


 ジョージとミリカ達はそう言って、シャリルの謝罪を止めさせた。



「それよりも続きを」


「続けて、続けて」


 ジョージとミリカ達がそう言うと、シャリルは再び続きを話す。



「では、続きを・・・この島は三ヶ月前に突如海底から浮上し、それを偶然通り係り見つけた商船が帰港した際に国へ報告し、それから現在この島にはたくさんの学術調査隊や探検家が入っており、様々な種類の貴重な魔物やたくさんの財宝を目当てに、皆この島の隅々まで調べて回っていると言う状態でして、その中の内に私達も居たわけですが・・・」


 シャリルが説明を終えると。



「なるほどな、そこで俺達に出逢いその若い生を終えたと・・・」


「で、その後は落とした命の変わりに私達に新しい命を貰いアンデッドとして蘇ったと言うわけねぇ」


 ジョージとミリカ達は言った。



「はい・・・そして、この広大な島にはたくさんの洞窟に古代遺跡があり、その内部には、財宝やマジックアイテム、古代の文献等の価値のある宝がアンデッドと共に眠っており・・・御二人も、その内のワープゲートの様な魔術の装置によりこの世界に呼ばれたのではと私しは思うのですが・・・・・・」


 シャリルはそう言うと、二人は。


「じゃっ何か? その装置を使えば元の世界に戻れると・・・」


「じゃあすぐに帰ろうよっ! ねぇっ! そうしましょう?」


 ジョージとミリカ達は、騒ぎながら言うが。



「御二人共、落ち着いて下さい・・・現在、その装置が何なのか? そして、どれが当の装置で? どう使えば、その装置で元の世界に帰れるか? それは残念ですが、私もアレリオも知らないのです・・・」


 シャリルはそう言って二人を落ち着かせた。



「そうだよなぁ~~そう簡単には帰れないよな」


「そんなぁ早く帰ってトワイライトや新作の吸血鬼映画を見たいのにぃ~~」


 これじゃあ、将軍様に拉致された被害者同然だなっと思う、ジョージだった。

 ミリカはジョージと違ってわがままを言いまくる。

 シャリルはそれを宥める。



「お姉さま、どうか落ち着いて下さいませ・・・吸血鬼映画はどのような物かは知りませんが、こちらの世界にも、お姉さま以外の吸血鬼はたくさんおりますので」


「吸血鬼じゃあなくて、映画にドラマよ~~きぃ~~~~!? 人間と吸血鬼の恋の物語りが見たいのにぃーーーー!!!!」


 わがままを言いまくるミリカ。

 こいつは馬鹿かっと思うジョージ。



「お姉さま・・・もしかして恋愛文学が読みたいのでは、私はあまり吸血鬼物の小説は詳しく有りませんが、恋愛物でしたら、こちらの世界にも良質な作品が数多く有りますので、その中に吸血鬼物の小説も確かあったはず・・・」


「それっ本当っ! あはっこちらの世界も捨てたもんじゃないわね♥」


 シャリルの言葉を聞いてから、急に機嫌を直すミリカ。



 そして、ジョージは。



(・・・ミリカお前は幸せな奴だな・・・)


 そう、ジョージは思うのだった。

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