眩しい。
木漏れ日で目を覚ました。気づくと森に倒れていた。
「ここは、、、森か?」
頭が少しボーっとしているがだんだん記憶がよみあがってきた。
「そうだっ!全部覚えている!転生できたのか?」
ちゃんと転生できたのかよくわからない。
とりあえず森を散策してみることにした。
しばらく歩くと、広い草原に出た。
そこで『アトリエ』を出してみることにした。
アイテムボックスから水晶を取り出した。
「この水晶を投げればいいんだな。ここらへんでいいかな。ほいっ!」
水晶を投げると目の前に家がボンッと現れた。
普通に家が現れたことにかなり驚いた。
「すごいなこのアイテム。とりあえず中を見てみようか。」
『アトリエ』に入ると見た目よりかなり広い造りをしていた。
1階にはキッチンやリビングなど、2階には寝室部屋が何部屋かある。
地下には鍛冶場と書庫、あとアイテム保管庫かな?そんな感じの部屋があった。
外には庭もあった。これにはかなりびっくりした。
「こんなに広くて設備もちゃんとしていて。なんて快適なんだっ!!」
「そういえば、俺の体、顔は変わったのか?」
洗面台の鏡で確認することにした。
内心とても不安だ。前世の姿でなければいいのだが。
恐る恐る鏡を見た。
そこには見たことない顔が映っていた。
「別人だ。体も少し筋肉質だし、顔もイケメンとはちょっと違うけど整っている。」
「背も前世と比べて少し高くなったような、、、170cmくらいかな。」
「若く見えるのは気のせいかな。高校生くらいに見える。」
「ほんとに転生したんだ!」
嬉しさでいっぱいだ。
顔や髪色は外国人風にしたかったが、そこは日本人ぽく、黒髪のよくある日本人の顔だった。
それでも十分だ。十分すぎる。こんなに変わったのだから。
嬉しさと何か報われたような気がして思わず泣いてしまった。
そのまま泣き崩れた。
落ち着きを取り戻し、俺は書庫へと向かった。
この世界のことを学んでおいた方がいいと思った。
「たぶんスキル『即解』で早く読めるはず」
「スキル『即解』!」
歴史、文化、言語、動植物の書物を手当たり次第に読み漁り、大量の知識を得た。
スキルのおかげですぐに理解できた。とても便利だ!
大体理解はできた。とりあえずは生きていけるだろう。
急に空腹が押し寄せてきた。そうだ、武器を作って狩りに行こう。
鍛冶場に銅や木材なんかの材料が少しあったな、『工具七式』で作ってみるか。
ナイフと、後は弓と弓矢でも作っておこう。
本の知識を活かして早速作ってみた。
出来栄えはまずまず、といったところかな。最初にしては上出来だ。
「よしっ!狩りに行ってみるか!」
『アトリエ』を水晶に戻し、近くの森へ狩りに行くことにした。