目次
ブックマーク
応援する
2
コメント
シェア
通報

9 レア素材と武器錬成


初めて二人を相手して俺は思った。なんて贅沢なんだと!!


「二人とも起きよう。朝だよ。」


「まだ眠いですー。」


「リアもまだ起きれないにゃ~。」


「まったくもう、俺は武器屋に行ってくるから。」


また二人は寝てしまった。



俺は朝食を食べた後に、武器屋に寄った。


「あの~すみませーん!」


「あいよー!どうしたんだい、にーちゃん!」


「鉱石やレアな素材ってどんなものがありますか?武器を作りたくて。」


「おー!珍しいにーちゃんだねぇ!」

「そうだなぁ、鉱石は大体鉱山にあるが、ここから近くて、鉱山都市 ドミルコか、ドラゴン山脈のふもとにあるドワーフの宿場町だな。俺は宿場町で修行した!こっから北の方に行くとでっかい山の連なりがあるからそれを目指して行くといいよ。」

「鉱石の種類はいろいろとあるが、主に使ってるのは、カッパー青銅ブロンズアイアンスチールシルバーゴールド白金プラチナ、ミスリル、オリハルコン、アダマンタイトくらいかな。」

「レア素材もいろいろだなぁ。例えば、ダンジョンのボスが落としたものだったり植物だったりだ。」

「それらを組み合わせて武器を作る!どうだ、おもしれーだろ!」


「勉強になりました!ありがとうございました!」


「どうだ!剣の1本くらい買っていかねーか??」


「あ、いえ、間に合ってますー!」



武器製造もなかなか奥が深い。

とりあえず手持ちの素材と『アトリエ』にある鉱石で作ってみるか。


プメールの外に出て、昨日行った場所に『アトリエ』を出した。


そういえば、ここのは何の鉱石なんだろう。何かわかるスキルがあればいいんだが。

『創成生造』でスキルを作れないかな。


「スキル生成!!」


んー、何も起こらない。そんな都合よくいかないよな。

じゃぁ次は、『禁忌録』に何かないか調べてみよう。


んー、これでもない、これも違う感じがする、、、

うーん、量が多すぎる。ん、これは?

スキル『地歩識握ちほしきあく』、名前からしてこれな感じがするが、少し試してみよう!


スキル『地歩識握』!!


お!鉱石の名前が頭の中に入ってくる!当たりだ!!

これって使えるのは物だけなのか、、、試しに俺自身にも使ってみるか、、、

何かわかるかもしれない、、、


俺自身に『地歩識握』をかけてみた。


頭の中に自分自身の状態や持ってるスキル、魔法、レベル、いろいろな情報が入ってくる!!

正直レベルには興味がないので無視だな。

このスキル『地歩識握』は前世風に言えば、相手に使用すれば「鑑定」に、自分自身に使用すれば「ステータス」?のようなものか。


まぁこれで鉱石や素材の名前が分かる!!あとは何を作るかだ!


俺が作りたかったのは、この前手に入れたゴブリンメイジの魔法の杖をルーナ用に改造する。

それから、今後リアにも戦いに加わってもらいたい。何かいい武器はないか、、、


剣、重すぎるか、、、杖、そもそも魔法がどこまで使えるかわからない、、、

弓、意外と難しいからな、もっと簡単に手に馴染むものがいい。


うーん、小柄な体格で手に馴染みやすいもの、、、ナイフのような、ナイフでは小さいか、、、

あ、それなら中型より少し小さめの双剣はどうだろう。

双剣かぁ、これが似合いそうだし、小柄なリアにも使えるだろう!


よし!早速鍛冶場で作業に取り掛かろう!



数時間後、二つの武器が完成した。今の俺にしてはいい感じに仕上がったと思う。

俺の武器は初期武器の剣で十分だろう。もっといいアイテムが手に入ればその時に作ろう。


「そろそろ、宿に戻るか!」



俺が宿に戻ると、二人がクレンさんの手伝いをしていた。

もう昼だし、そりゃ起きるよな、、、まだ寝ていたら叩き起こすとこだった。


「戻ったよー。」


「おかえりなさい~ご主人様!!」


「おかえりなさい!」


「二人とも昼食を食べてダンジョンンへいこう!クレンさん、お昼いいですか?」


「あいよー!お二人さん、ありがとねー!!」



3人で昼食を食べ、ダンジョンへ行く前にギルドへと向かった。


「オリビアさん、ギルド証を作って欲しいんですが、、、」


「承知しました、、、どなたのでしょう?」


「こっちのリアのギルド証なのですが、、、」


「ほう、、、うん!大丈夫ですよ!こちらの書類に書いてくださいね!」


「ありがとうございます!」


リアのギルド証を発行してもらった。


「適当に依頼を見繕ってもらっていいでしょうか?」


「承知しました!」



薬草採取とランドルとポッピルの狩猟の依頼を受け、南西の森へと行った。

行く途中で二人に朝作った武器を渡した。


「二人に新しい武器を作ったから使ってみてくれる?」

「ルーナには、この間のゴブリンメイジの杖を改良したもの、リアにはヘルファウンドの牙と銅を使って作った双剣、気に入るといいけど。使ってみて違和感あったら教えてくれ。」


「ありがとうございます!大切に使います!」


「ご主人様~ありがとうにゃ~!」


依頼も3人だからか、サクッとこなしギルドに戻り換金して、ダンジョンへと向かった。


「二人とも新しい武器はどうだい?」


「すごくいい感じです!」


「使いやすくてリアにピッタリにゃ~」


「よかった!それじゃダンジョンへ入るけど、リアが初めてだから1階層から進んでいこう!」



ダンジョンもサクッと1階層をクリアし、地下1階層へ。

仲間が増えて攻略も捗る!


「リア、一人でコボルトを倒してみるかい?」


「わかったにゃ!」


リアは起用に双剣を使いこなし数秒でコボルトを倒した。


「リアは呑み込みが早いね!これなら地下2階層まで進めそうだ!」


「ご主人様に褒められると照れるにゃぁ~。」


ヘルファウンドも二人のおかげで瞬殺だった。



「よし!地下3階層だ!気をつけて行こう!」


地下3階層。どんなモンスターが出てくるのか。

それはすぐに出会った。

「あれは、、、オークか!?」


「リア、図体ずうたいは大きいが攻撃は大振りだ、隙をついて攻撃してくれ!」

「先行して俺が行く!」


「はいにゃ!」


正面から攻撃し、こちらも向いている隙に、リアが脇から攻撃した。


「ひなりさん!リア!下がってください!」


俺とリアは一旦下がり、ルーナが魔法を打つ。

「ファイヤーボール!!」


魔法が効いたようだ。オークは魔核になった。青の魔核だ。


「ルーナ、いい魔法だった!リアも隙をついて攻撃上手くいったな!」


「ありがとうございます!」


「ご主人様のおかげにゃ~。」


「この調子で先に進もう!しんどくなったらちゃんと言うんだぞ!」


「わかりました!」「わかったにゃ~!」



回数をこなすごとに戦いのクオリティが上がっていき、オークも簡単に倒せるようになっていた。

そしてボス部屋の扉までたどり着いた。


「ボス部屋だね、二人とも準備はいいかい?」


「はい!」「いつでも大丈夫にゃ!」



俺らは扉の中へと進んだ。


どんな敵が来るのか、、、


ん、これは、、、でかい、、、オークの倍はある、、、


「これはオークなのか?」


「ひなりさん、これはカイザーオークです!今まで戦ったオークより数倍強いです!二人とも注意してください!!」


「わかった!」


「リア、俺が片腕を落とす、その隙に攻撃してくれ!」


「はいにゃ!」


「ロックショット!」

ルーナの魔法で目くらましできているうちに俺は攻撃を仕掛けた。


「ファイヤーボール!からの腕を斬る!!」


片腕が地面へ落ちた。


その隙を見てリアが攻撃する。


「もう片方の腕もいただくにゃ!」


リアは素早い速さで、もう片方の腕も切り落とした。


最後にルーナが、

「ファイヤーストーム!!」



カイザーオークは消滅した。上手く連携ができたようだ。


「二人ともいい感じだ!3人で初ボス、やったな!」


「やりました!リアもよく頑張りましたね!あんなに素早く動けるのですね!!」


それには俺も驚いた。


「リアはこれが普通にゃ!」


そうなのか、猫だからか??真似はできないな。


今回は、赤の魔核だ。それから、これは肉か。この肉ってオークのものか?


「ご主人様〜!肉が落ちてるにゃ~!!」


「生で食べるんじゃないぞー。」


普通の豚肉か?何か食べると効果があるとか?念のためにあれを使ってみよう。


スキル『地歩識握』!!


カイザーオークの肉。食べると身体能力及び精力が大幅に向上・増幅する。


なるほど、、、害はなさそうだ、が夜が盛り上がりそうだ。


「さて、宿に戻るか!」



宿に戻り、クレンさんにお肉を調理してもらってステーキがでてきた。

これは絶対うまいやつだ!!


「さっ、みんな食べよ!」


「おいしそうです!」


「今日もいっぱい食べるにゃぁ~。」



リアは相変わらずの大喰らいで、ルーナはよくお酒を飲む。

そして案の定、酔いつぶれたので部屋に運んだ。


俺も疲れていたのか、すぐに眠りについた。


が、その平和も束の間、あの肉を食って二人の欲望が収まることはなく、寝ている間に襲ってきたので返り討ちにしてやった。



二人の声が心地よく、今夜もゆったりと過ぎてゆく。


この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?