鉱山に行く前に武器屋でツルハシを買った。
鉱石があったら採取できるだろう。
鉱山に向かうにつれ、意外と大きいことに驚く。
鉱山には鉱石や薬草を採取する人が多い。
3人で手分けして薬草を採取した後、モンスターを討伐しに鉱山の奥へと進んだ。
普通にゴブリンやコボルトが複数でかかってくる。
こちらは3人、さほど問題ではない。
バッタバッタと倒しながらさらに奥へ。
見つけた。奥にはあちこちに鉱石が輝いている。
スキル『地歩識握』!
鉱石を鑑定。銀、金、ミスリルが多い。
「よし!手分けして鉱石を掘るぞー!」
「えー、こんな力仕事無理ですよー!」
「そうだにゃ~。」
「いや、リアは大丈夫だろ!」
「まぁできる範囲でいいから、、」
数時間後、かなりの鉱石が集まった。
「二人のおかげでかなり鉱石が集まった。そろそろ帰るか!」
「はーい!」「はいにゃ!」
鉱山を出てギルドへ向かい、セルビアさんに依頼分を換金してもらった。
「ご主人様~、お腹減ったにゃ~。」
「私もですー。」
「それもそうだな、宿へ帰る前に酒場に行くか!!」
「やったにゃ~もうペコペコにゃ~。」
その時だった。サイレンが鳴った。
「緊急!緊急!鉱山で大型ゴーレムが発生!冒険者の方は至急鉱山へ行って下さい!!」
「報酬もお支払いしますので至急鉱山へ!!」
「酒場はもう少しお預けだな、二人とも鉱山へ向かうよ!」
「わかりました!」「了解にゃ!」
3人で鉱山へ向かうと俺たちの他にも冒険者が集まっていた。というより立ち往生している感じだ。
「どういう状況だ。」
「なぜ、みんな鉱山の中に入ろうとしない?」
近くの冒険者へ聞いてみると、
「なぜ、、鉱山へ入らないんだ?」
「ゴーレムが強すぎて俺らじゃ歯が立たないんだよ!」
「そんなに強いのか。」
「あれはCランク、いやBランク以上だ!!」
なるほど、俺らより強いか試してみたいな。
「二人とも準備はいいか?」
「はい!いつでも!」「行けるにゃ!」
「よし、ゴーレムを倒すぞ。」
俺たちは鉱山の中へと足を進めた。
静かだ。静かすぎる。
ん!?スキル『思考念熟』が反応した。
「伏せろ!?」
暗闇から矢が!?これはゴーレムの、か?
他にもモンスターがいるな。
「どうやらゴーレムだけじゃなさそうだ。」
「ファイア」
俺は壁沿いにファイアを放った。
「ゴブリン、コボルト、オークが数匹か、それにあれは、、ゴーレムか?」
思っていたゴーレムと違っていた。石の塊のようなものかと思っていたが、あれは、ゴーレムというより機械のような、、この世界には機械の知識もあるのか。
「さっきの矢はあのゴーレムからだ。あれは俺が相手するから他は二人に任せていいか?」
「わかりました!」「わかったにゃ!」
「とりあえず魔法で蹴散らす、ファイヤーストーム!」
よしこれである程度片付いた。残りは二人がやってくれるだろう。
あとはあのゴーレムか。よく見るとゴーレムの鉱石のような部分もある。
これはゴーレムを改造した、ということか?とりあえず様子見と行こうか。
「ファイヤーボール、ウィンドストーム。」
オークよりもでかい。ゴーレム相手に剣は不向きか。ナイフで急所を狙おう。
図体にそぐわず意外と体が軽いのか攻撃が速い。それに間髪言わず矢を放って来るのも厄介だ。
どこか弱点、隙間のような所を狙えば。
攻撃しながら隙間を探そう。
見つけた。背中側の首のところだ。そこに魔法を打ち込んでみよう。
「ロックショット」で目くらましをしつつ背後へ。
首の隙間にナイフを突き立て、魔法を打った。
「ストーンブラスト!!」
動きが止まった。どうやら効いたらしい。
ゴーレムはそのままの状態で動かなくなった。
「二人ともそっちは終わったかい?」
「はいー!終わりました!!」
「こっちも終わったから、素材を回収したら鉱山を出よう!」
このゴーレムが気になる。一旦アイテムボックスへ収納っと。
回収し終えたところで鉱山を出た。
セルビアさんが待っていた。
「大丈夫でしたか?」
「うん、とりあえず片付きました。もう安全なはずですよ。」
「それは!ありがとうございました!!」
「一度ギルドの方へ来てください、追加の報酬もお支払いいたしますので。」
「わかりました。」
「ゴーレムは倒されました。鉱山はもう安全です。」
とセルビアさんが言うと聴衆から歓喜の声が響いた。
「少し目立ちますので透明になれる魔法を使いますね。」
「コバート」
透明になり聴衆のすき間を掻い潜ってギルドについた。
「お手数おかけしました。それでは換金を行いますので。」
「ゴーレムはその場で消滅してしまったのでそれ以外のモンスターでもいいですか?」
「そ、そうですか、、、構いませんよ。」
とっさにそう言ってしまった。こちらの文明の物とは違うものだとしたら少し厄介だ。
それに自分の手で分解したいからな。
ルーナとリアが回収してくれたモンスターを渡し換金を終えた。
「お手数をおかけしました。今回は本当に助かりました。ありがとうございました。」
「いえいえ、また何かあれば言ってください。」
俺たち3人は酒場で軽く食べた後、宿に戻った。
二人は疲れていたのか、部屋に戻ると熟睡だった。