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2 思わぬ案内人


「お前達ついてこい。」


5人をギルドに連れて行き、事情を説明した。


「確かに。5人とも、指名手配中の賞金首、ラビ盗賊団ですね、確認しました。」

「こちら、報奨金となります。」


「ありがとうございます!久々の再会なのにすみませんね。」


「いえいえ!賞金首を捕まえたんですから!」

「ルーナちゃんとリアちゃんはお元気ですか?」


「はい!元気ですよ!他にも仲間ができたのでまた今度紹介しに来ますね!」


「あぁ、知ってますよ!セルビアから聞いていますから!」


「そういえばセルビアさんや兄弟のこと、教えてくれなかったじゃないですか!びっくりしましたよ。」


「す、すみませ~ん。」


「それにどれだけ兄弟がいるんですか?というよりも何者なんですか!?ミンチェスター家って?」


「それは、まだ・・・。サリヴァンに行けば分かるかと・・・。」


「それもそうですけど!まぁ俺も隠し事はしているので言えた立場じゃないですが・・・。」


「そ!そうですよ!!お互い様です!」


秘密が多い一家だ。


「そろそろ戻りますね!それじゃまた!!」



俺はテレポートで荷車のところに戻り、商人に事情を話した。


「た、大変助かりました!!ほんとにありがとうございます!!」

「申し遅れました、私はトローム商会の会頭かいとうをしております、ケイプ・トロームと申します。」


「俺は灯生と申します。お怪我はありませんか?」


「大丈夫です!少し足を擦りむいただけですので!」


「治癒魔法をかけておきますのですぐ治りますよ。」


「あ!ありがとうございます!!」


「それでトロームさん、どちらに行かれる予定だったのですか?」


「ケイプでいいですよ!マトシリカです。そこに商会の本店がございまして、帰路する途中で襲われたのです。」


「マトシリカですか。俺たちもそこへ向かう途中でした。」


「お、おう!!それはそれは!ぜひお礼をさせてください!!」


「あぁ、いやぁ、お礼はマトシリカまでの案内でいかがでしょう?馬車も壊れている様子ですし・・・。」


「なんと寛大なお心!私を連れて行って下さるのですか!?それでは案内役はこのケイプにお任せください!!」


「こちらとしても助かります。それでは行きましょうか。」


こんな偶然なことがあるのか。

向かう先が同じとは。

ただ西へ向かっているだけで詳しい場所までは分からなかったが。

これは助けて正解だったな。


「みんな、お待たせ!こちら助けたケイプさん、マトシリカまで案内してくれるって!」


「ど、どうもみなさん!私はケイプ・トロームです!どうぞよろしく!」

「それにしてもお美しいお方ばかりですねぇ!!」


「よろしくお願いします!ひなりさんの奥さんだなんて、そんな、もう!!」


「よろしくにゃ!ルーナ!そんなことケイプさん言ってないにゃ、リアに奥さんって言ったにゃ!」


「そこ!二人とも!そんなことケイプさんは言ってません!私に言ってくれたんです!!」


「ルーナもリアもセリーヌも違うよ!僕に言ったの!!」


「4人とも!!ケイプさんが困っているでしょ!バチバチしないの!!」

「すみませんケイプさん!!」


「いえいえ!!楽しい旅になりそうです!!」


「そうって言っていただけると気が楽です・・・。」



セリーヌも、アーロまで参加するとは。

どこかにツッコミ役はいないものか・・・。


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