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5 北西の森


次の日の朝。

俺たちはギルドの依頼で、マトシリカ北西の森へ足を運んだ。


「ゴブリンかオークの討伐って言ってましたけど、巣があるんでしょうかね?」


「どうだろう。少し調べる必要があるかもね。」


スキル『ディテクト』でもここら一帯にはモンスターの気配が感知できない。


「セリーヌ、モンスターの気配はするかい?」


「いや、モンスターはここら辺にはいないかと。」


「そうだよね。みんな少し探そうか。」


しばらく森の中を調べているとゴブリンに出くわした。


「ゴブリンです!1匹だけでしょうか?」


「1匹みたいだけど、何か変だ。」


「逃げていくにゃ!」


「追いかけよう!」


何かおかしい。ゴブリンが1匹で行動するはずがない。

あれはもしかして!斥候せっこうか!?


「灯生さん!囲まれました!!」


全部で16体ほどか。


「ルーナは右を!リアは左!アーロは後ろ!俺は前方を仕留める!」


「はい!」「はいにゃ!」「わかった!」


4人で一気に叩きこみ、制覇した。


「みんな大丈夫か?」


「はい!何ともありません!」


「リアも大丈夫にゃ!」


「僕も大丈夫!」


「このゴブリンの連携、他にもいるかも、もう少し散策してみよう。」


散策中、しばらく先のところに巣穴が見つかった。


「ゴブリンの巣ですね。」


「みんな気をつけろ。さっきみたいな行動ができるということは、指揮官がいるはずだ。」

「火魔法は絶対使うな。注意して進もう。」


「リア、大丈夫か?」


「う、うん、大丈夫にゃ!全部ぶっ殺してやるにゃ!」


「そうか。無理はするなよ!」


途中にもゴブリンはいたがそんな大した敵ではなかった。

先に進むと開けた場所に出た。


「ゴブリン、ホブゴブリンもいるな。ざっと50体はいる。ルーナ!氷魔法を!」


「分かりました!フローズン!!」


「みんな散会!!」


ある程度倒し終わりそうな頃、ゴブリンメイジが現れた。

火魔法を打つつもりだ!!


「やばい!魔法を打つ前に阻止しろ!!」


「ストーンブラスト!」


「アイスエッジ!」


なんとか仕留めた。

と思った矢先。


「ひなりさん!何かでてきます!!」


「なんだと!?」


「あれは・・・ゴブリンシャーマンです!!」


「何か召喚しようとしてるにゃ!」


「召喚させる前にみんな止めるぞ!」


「シャドウストーカー!」

「これで動きは止めました!今のうちです!」


「アーロ!2人で行くぞ!」


「わかった!」


俺とアーロで召喚陣を破壊し、ゴブリンシャーマンを倒した。


「や、やりましたね!!」


「みんなのおかげだよ!さっ、早く洞窟から離れよう!」


俺はゴブリンどもの死体をアイテムボックスへ収納し、洞窟から脱出した。

そしてギルドへ帰り、コルビアさんに報告した。


「まさかゴブリンの巣があるとは。しかもゴブリンシャーマンまで!」

「さすがです、灯生様ご一行。」

「換金いたしますので少々お待ちください。」


換金が終わり、俺たちはサルト酒場へ向かった。

みんな疲れているのか、腹いっぱい食べお酒も浴びるほど飲んだ。


宿に帰り、久々のディナーショーだ。

大きいのも小ぶりなのも、甘いスイーツだ。

疲れているとばかり思っていたが、そんなことはなかった。


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