とりあえず無視して行こうとしたがそうも行かず・・・。
「おい、見ない顔だな。名前は何と言う?」
あー。絡まれてしまった・・・。どうしたものか。
「そんな名乗るほどのものでは無いですよ!先を急いでいるのでこれで失礼しま。」
と先に行こうとした瞬間、大剣が道を拒んだ。あー、めんどくさい。
「なんですか?」
「俺達を知らないのか?礼儀も知らねぇのかよ。」
青臭いチンピラだなぁ。あー、めんどくさい。
「すみません、昨日王都に来たものでして。」
「そうか!新入りか!じゃぁ知らねぇのも当然か!俺たちは肩書持ちだ!」
いやそんな何とか戦隊みたいな感じで言われても。あー、笑ってしまう。
「そ、そうですか!あの有名な!それはそれは!どうぞごゆっくりと!俺たちはこれで失礼して!」
と、そうも行かず、道を拒んできた。しつこい人たちだ。
「なんでしょうか?」
「俺たちが手解きしてやるよ!そこの嬢ちゃんたちもな!」
あー、そういうことか。ルーナたちが目当てということか。どうしても通してくれないようだ。
売られたケンカは買う主義だ。
「それじゃ、適した場所に移動しましょう。」
◈ワープ ギルド地下修練場へ。
「な、なんだこれは!?」
「こ、これは、あなた、転移魔法を使えるのですの??」
「さて、6人同時に相手してあげるよ。どこからでもどのタイミングからでもいいよ。少しは楽しませてね。」
◈結界魔法 空間16/16、8/8、4/4、2/2を修練場に。空間8/8を自分に。
「クソガキがぁー!!なめた口ききやがって!!」
ほぼ同年代だと思うんだけどなぁ・・・。
「ロッシーニ!補助魔法を!」
「分かりましたわ!!攻撃力向上、魔力向上、魔法耐性!」
「私が前へ出よう!シールド防御!!」
「ナイスだ!ドーガリオン!」
「剣聖の俺様が先に行く!!ギリアンとモロントも俺に続けー!!」
「私は弓で援護するわ!!」
あー、ほんとにめんどくさい。まぁ察するに6人そろっているし、この人たちが6人の肩書持ち、ということで間違いないんだろうが・・・。それにしても茶番が過ぎる。貴族に煽てられて肩書持ちになったのか、と思うくらいには弱い。少しは期待してたんだけど。
「ルーナ!3人を連れてギルマスのところへ行っといて。それからハルビアさんに報告しといてもらえるかな?」
「分かりましたー!頑張ってくださーい!」
あー、ほんとに頑張りたくない・・・。俺にも一応結界は張ってあるけどここまで欠けないとは・・・。
「えーっと。もういいかな。時間もったいないし・・・。」
「こいつ、俺ら肩書持ちを馬鹿にしてるぞー!一斉攻撃だ!!」
と言われ6人同時に攻撃されたが、まぁ傷一つ着かないんだが・・・。さて、どうしたものか。
「えーっと終わりですか?息が切れているようですが。」
「まだまだだぁ!!」
まだ続くのかこれ。攻撃しようか迷う。加減を制御しなければならないからめんどくさい。
「まだ続くようだったらこっちから仕掛けるけどいいかなー?」
「なんだその口のきき方は!!俺らは今戦っているんだぞ!」
「と言われましても、傷一つ着いていないですが?もういいですか?めんどくさいので。闇魔法 グルーミーバランス。」
闇魔法 グルーミーバランス。沼のような影からは逃れることは出来ない。
「足が・・・体が・・・。」
「闇魔法なら光魔法で!!ホーリーベル!」
「あ、それも効かないよ。闇魔法なら光魔法で対抗する、そんな基本的なこと普通誰でも考えるでしょ。俺の闇魔法に光魔法は効かないよ。それじゃ、そこから抜け出せたらまた遊ぼうね。」
「こ、こんなことしてタダじゃ置かないぞ!!俺らは肩書持ちなんだぞ!」
事前に付与魔法 魔法耐性無効化をしておいてよかったぁ。まさかほんとに光魔法が効かないなんて思わなかった。まぁでも魔法耐性無効化は魔法にも付与できることが分かった。収穫だ!