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4-4 Vスキル: BAN

 エンジョルノは、先ほどまで余裕たっぷりだった表情を少し曇らせた。

 ルナの目つきと態度が明らかに変わっている。


「なにやら、急に強気になりましたね。

 だが、私に通じるとでも?」


「みにゃさんのおかげで、あなたの倒す手段を手に入れましたにゃ!

 自分のためだけに人様に迷惑をかける厄介さんは、BANさせてもらいますにゃ!」


 ルナは宣言し、コメント欄も盛り上がる。


にゃん民: 春のBAN祭りキタ!

にゃん民: 100万の力、見せてやれ!

にゃん民: ルナちゃん、負けるな!


「なにをする気だ!」


 エンジョルノは焦りを隠せず、ローブの裾が揺れ、内部の炎が渦巻いていく。

 彼は両手で炎を凝縮し、それを剣の形に成型してルナに切りかかった。


 唸る炎の剣が、ルナの首元に達しようかという瞬間――


「BAN!!」


 ルナは力強く叫ぶ。


 瞬間、エンジョルノの炎が不自然に揺らめき、剣の刃先がしゅるしゅると短くなっていく。

 体を包んでいた炎のオーラも弱まり、赤い光が薄れる。


「な、なにぃ……!?

 炎が……私の炎が封じられた!?

 バカな、こんなことが……!」


 動揺するエンジョルノに、ルナは容赦なく懐に飛び込む。


「これでおしまいですにゃ!」


 にゃんこ百烈掌を繰り出すと、無数の打撃が闇色のローブを震わせ、コアを砕くような衝撃が魔王四天王を蝕む。


 エンジョルノは「ば、馬鹿な……!」と呻き声を上げ、次第に炎が消え、ローブだけを残して、その姿が溶けるように消滅した。


にゃん民: うおおおおお!!!

にゃん民: BAN勝利!BAN勝利!

にゃん民: 100万の価値あったなw


「ありがとうございました、みにゃさん。

 みんなが力を貸してくれたから、私、勝てましたにゃ……!」




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