バタバタと足音が響く中、傷だらけの冒険者たちが簡易担架で運ばれ、町の人々が戸惑いながらも外へ出始める。
そんな中、ルナに声をかけてきた男は、深い傷を負いながらも毅然としていた。
「俺はガルド。実はただの冒険者じゃない。
この街の冒険者ギルド支部長だ。」
「え、支部長さんでしたかにゃ!」
ルナは驚いて目を丸くする。
彼が必死に指揮していたのは、冒険者たちをまとめるためだけでなく、支部長としての責務だったのだ。
「あなたのおかげで、スタンピードも魔王四天王の脅威も退けられた。
街が救われたんだ。本当に感謝している。」
ガルドは頭を下げる。
ルナは慌てて両手を振り、笑顔を浮かべる。
「いえいえ、みにゃさんが応援してくれたから強くなれたんですにゃ!」
にゃん民: カッコいいよルナ!
にゃん民: 支部長も礼儀正しいな
にゃん民: 異世界RPGらしさ全開
「町長がお待ちだ。是非、あんたを会わせたい。
ついてきてくれないか?」
「は、はいですにゃ……!」
ルナは少し緊張しながらガルドについていく。
戦闘が終わったことで、街の正門周辺から重苦しい空気が消えていく。
石畳の道の先で、街の人々が少しずつ戸を開け、顔を出し始める。
倒れた冒険者たちは簡易的な治療を受けた後、癒しの魔法を使える教会へと運ばれていく。
「がんばれ」「ありがとう」など、町人たちの声が彼らに向けられ、温かな空気が広がる。
「みにゃさん、私、この街を守れたんですねにゃ……!」
にゃん民: よくやったルナちゃん!
にゃん民: 俺、ルナが誇らしいよ.....
にゃん民: おルナ誇!おルナ誇!
ルナが感激に浸っていると、ガルドが手で合図を送り、少し背の低いおじいさんが駆け寄ってきた。
白いひげをたくわえ、目尻にしわを刻んだ穏やかな顔立ち。
「お前さんがこの街を救ってくれた冒険者か!
わしが町長だ。感謝してもしきれんよ!」
「と、町長さん……!」
ルナはぺこりと頭を下げる。
「おかげで、わしらは無事だ。
これは勝利の宴を開かなきゃな!
みんな、今日はお祝いだ!存分に飲んで食べて喜ぼう!」
町長の明るい声が響き渡り、周囲から歓声が上がる。
にゃん民たちもコメント欄で「宴きた!」「飯テロ再び」「お酒もある?」と盛り上がる。
ルナは笑顔で応える。
この街で、こんなにも多くの人々が感謝し、喜んでいる。
みんなの応援と異世界での努力が結実した瞬間だった。