10月3日
ひさしぶりに日記を書きます。
啓一郎様にずっと一緒にいようと言われてうれしかったけど、かなしかったから。
啓一郎さまはたぶんりゅうのつかい、というものになる。
この島のだれかと結婚もしないといけないから、これからずっとふたりでいることはできないと思う。
でも、そんなことは知らないふりをして、ずっと一緒にいようねって言えたらよかったな。もし、松原家なんてなくて、こくりゅうもいなくて、りゅうのつかいなんてものもなかったら。全部なくなってしまえば、ふたりきりで、どこかで生きていけたのかな。
なんて。
そんなことを考えちゃだめだからもうやめよう。