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第14話 国王への報告




ミラは学院長と共に、王子たちの試験結果を報告するために国王のもとを訪れた。王子たちが0点だったことに、国王は怒り狂い、彼らを退学させるよう命じたが、ミラは冷静に彼らにもう一度チャンスを与えることを提案する。


「陛下、彼らにはまだ成長の余地があります。退学させるのではなく、適切な指導を受けさせ、期末考査で判断していただければと存じます」とミラは説得した。


国王はミラの聡明さに感心し、彼女の提案を受け入れることを決めた。しかし、ただ教育を受けさせるだけでは不十分であることをミラは知っていた。王子たちが真剣に学び、国を支える者としての責任を自覚する必要があった。



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数日後、ミラは王子たちの家庭教師長エリオットと面会した。エリオットも王子たちの成績に失望しており、彼らを再び学びの道へ導くために新たなプログラムの導入を約束した。


「まずは、実践的な教育を行います。彼らが実際の問題に直面し、どう対応するかを学ぶ機会を増やしましょう。討論やグループワークを通じて、ただ知識を詰め込むだけでなく、それを活用する力を身につけさせるべきです」とミラは提案した。


エリオットもこの考えに賛同し、即座にカリキュラムの見直しを開始した。王子たちは、ただ権力に頼るのではなく、自分たちで物事を考え行動する力を養うための新たな教育方針に従うこととなった。



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新たなカリキュラムが始まると、王子たちはこれまで経験したことのない厳しい教育に直面した。グループディスカッションや実際の社会問題に対する討論では、彼らが自分の考えを明確に伝える力が試された。


最初は反発していた王子たちも、次第にその厳しさの中で新しい何かを学び始めた。そして、協力者との関係やリーダーとしての責任を真剣に考えるようになっていく。



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期末考査が近づく中、王子たちは今までになく真剣に勉強に取り組んでいた。彼らの態度は明らかに変わり始め、ミラとエリオットはその成長に喜びを感じていた。


ついに迎えた期末考査の結果発表。今度は掲示板には、彼らの真の実力が反映された順位が記されていた。ミラもまた、王子たちの成長を見届け、自身の役割を果たしたことに満足していた。


国王はこの結果に満足し、王子たちがこれからの未来を支える立派な指導者になることを確信した。そして、ミラに対して深い感謝の意を表した。





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