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【現在・起】あらすじ・登場人物・参考文献まとめ

◆ あらすじ ◆


 この世界は現代と『平安時代』の時代背景色濃くが混ざり合う、『疑似平安時代』と呼ばれる不思議な時代だった。それはこの世界が崩壊と再生を繰り返した先にある世界で、かつての日本を模倣しているとも歴史は繰り返されているとも言われているが、本当のところはわからない。



 そして、不思議な言い伝えが2つ。

 『ここは神が顕現する』世界。

 『前世の記憶を持ったまま生まれてくる人がいる』世界。



 この世界では18歳になると大人になるための【元服】という儀式が行われるが、これは平安時代の仰々しい儀式とは異なり、通過儀礼として行われることが多い。

ただし11~17歳でを満たした者に限り、この国の最高神である天照大御神あまてらすおおみかみの神勅により、通常より早い元服が言い渡され、のちに天皇家より直々に刀を賜ることが決まっている。

 それは天皇や貴族に仕えて、この世界に存在する危険な《魔物》を退治する武士のような役割を果たすためだとも言われる。




 現在。『僕』こと伊月いつき あきらは、大嵐の避難勧告により兄と一緒に避難をするが、その時に一人だけ真逆、海の方向へ向かって走っていく『眞城ましろ』と呼ばれる人物を見かける。晃はつい放っておけなくて追いかけるも見失ってしまい、代わりに魚のような魔物と対峙、何かを知っていそうな神官風の少年……秋宮あきみや 伊織いおりと出会うことになる。


 そこに加勢してくれたのが、晃を追ってかけつけた兄。早期元服により佩刀を許された彼は、その刀を以て魔物を退治することになんとか成功するが、そこに至るまでの諸々の行動は彼の前世の記憶とも関連があったようである。


 兄の前世の記憶は、兄によると平氏最後の棟梁で、壇ノ浦の戦で敗れた『平宗盛たいらのむねもり』であるという。兄が2体の魔物と対戦している間に、眞城くんはもっと多くの敵を斃していたと知り、愕然とする晃。そしてそれらのことについて何か知っていそうな秋宮くんは、最後に不思議な力で荒れた海を鎮めたり、魔物を還したりしたように見えたが……



眞城、秋宮と呼ばれる少年たち、は一体何者だったのでしょう。

お話は【現在・承】に続いていきます。



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◆ 登場人物 ◆


伊月いつき あきら

南中に通う2年生。14歳。

特徴のない短髪。兄に『小学生』と言われ、村上くんにも『ちび』と揶揄られる。

今のところあまり外見的特徴は記されていない。



・伊月(兄)

地元の高校に通う18歳。黒い短髪に少々太めの黒い眉と、ややつり上がった目が精悍な印象を与える。

『ある条件』を見たして早期元服し、刀を賜っている。

平氏最後の棟梁『平宗盛たいらのむねもり』の記憶を持つ。



・村上

南中に通う2年生。14歳。

伊月 晃の友人。



秋宮あきみや 伊織いおり

白い衣に赤い袴を召した、中学生くらいにも見える不思議な少年。

後ろで長く結った黒髪に、前髪はパツンと切りそろえられており、サイドは耳の中程の高さでやや斜めに整えられている。赤い八重菊結びに房のついた耳飾りをつけており、切れ長ではっきりとした双眸の目尻上側に朱の化粧のようなものが施されている。

一言で言えば今風の日本人形のような慎ましくも美麗な雰囲気。


『【凪】』などといった不思議な力を使う。



眞城ましろ

北中?年生。ちびと揶揄られる晃よりちび。

色白で女の子のように可愛い雰囲気らしい(村上談)。ただしやることは割とぶっ飛んでいる。少年。

兄が対峙した魚のような魔物を、一人で多数討伐したらしい。


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◆ 参考文献 ◆ ※著者敬称略


・平家物語(原文・日本語訳:尾崎 士郎 / 市古 貞次)

・吾妻鏡(原文)

・合戦地図で読む源平争乱 / 関 幸彦(監修)

・平氏が語る源平争乱 / 永井 晋

・図解06 使える日本史 / 後藤 武士

・武者の世に / 入間田 宣夫

・日本の歴史16 平清盛 / 加来 耕三・水谷 俊樹・中島 健志

・日本の歴史29 源頼朝 / 加来 耕三・水谷 俊樹・中島 健志

・日本の歴史17 源義経 / 加来 耕三・水谷 俊樹・瀧 玲子


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