どーもこんにちは、10:20のトモユキです。
GWも中盤過ぎですが、今日の横浜は一日雨予報。でも明日からは3日連続晴れが続きますので、頑張っていきまっしょい! 明日からバイクに乗るとして、今日は大人しく家で執筆しましょうか。
ところで皆さん、執筆と推敲ってどうやって分けてます?
ネットに転がってる「小説の書き方指南」みたいな記事を読むと、執筆して、次に誤字脱字を直しましょう(推敲)みたいな方法を紹介されてます。
これがもう僕のやり方と根本的に違っていて、自分が正しいのか異色なのか、分からなくなってきます。
僕は、執筆と推敲って明確に分けて考えていません。
どちらも等しく、物書きである。強いて違いを述べるなら、
執筆は、書いてないストーリーを文章で書く事。
推敲は、既に書いてある文章をより良い文章にする事。
です。
なんだそんなの当たり前じゃん、と思うかもしれませんが、これが結構解釈の仕方によって違ってきます。
僕の小説執筆って、絵描きの工程に似てると思うんです。
そのステップを書いてみると――。
1. プロットから文章を持ってくる。展開だけが一文で書かれたものに、地の文や会話を付け加えていく。
油絵で言えば鉛筆のラフスケッチ。展開だけ決めておき、あとは大雑把な風景描写、心情描写。セリフを書く。
プロット作成時、これだけは入れておきたいっていう最低限のキーワードをラフに書く。
2. 次に、文章の前後や会話への移行など、とりあえず小説の体を成すように調整していく。
油絵の絵具を塗り重ねるような。文を削除するより、付け加えていくイメージ。
より明確にイメージできるように表現を増やし、あえて太らせる。
もちろん文章を書き直す場合もあるけど、この段階では肉付けしていく事を優先する。
3. 贅肉をそぎ落とす。過剰な表現を削り取る。
油絵であれば、絵具を削って下の色を出すようなイメージ。全体を俯瞰し余分な表現を削り落とす。
読者目線で読みやすいように、過剰な表現を削ったり、長い一文を二文に分けたり。
そうする事で、残った文章が浮き上がって生きてくる。この段階では直しより文章を削ぎ落す事を優先する。
表現だけじゃなく、助詞、名詞動詞の配置、言葉尻、句読点、ダッシュや三点リーダーの削除も。
4. あとは通しで読みながら、気になった部分を推敲し読者が読みやすいよう調整していく。
という感じです。
こういう、「とりあえず最後まで書き殴った上で、推敲しまくれ」を、レヴィ=ストロース方式というらしいです。
これを章立てでやるか、パラグラフ毎にやるか、はその時の事情(連載とか〆切とか)によって様々です。
でもこれ、あえて執筆と推敲に分けるなら、1が執筆で2~4が推敲でしょうか?
それとも1~3が執筆で、4が推敲? でも2が一番文章書いているんですよね。てことは1~2が執筆?
実際のところ、ステップ1はプロットの文章をコピペしてるだけの場合もあります。
僕の執筆のほとんどの時間は、ステップ2~4だし。
ね、どこまでが執筆でどこからが推敲か、明確に分けられないでしょ?
よく「今日は1時間で3000文字書いたー!」とか見るんですけど、僕はこういう書き方だから文字数を明確に言えない。
でも人によっては、書きたいシーンから書くって人もいるし、ラストシーンから書いちゃう人もいる。
千差万別、プロットの時も話したけど、やっぱり人によって執筆方法って全然違うんだなって思います。
逆に言えば、色んな執筆手法で書けるようにしておくと、スランプ脱却のキーになるかもしれません。
頭から一発で済むよう書いていく、ラフスケッチで書く、書きたいシーンから書く。
生涯打率歴代6位、.313を残した名選手ヤクルトスワローズ青木は、複数のバッティングフォームを使いこなしていました。
あれはバッティングの調子を崩した時、違うフォームにする事でスランプをすぐ脱却できたからと言われています。
実は執筆にも、同じことが言えるのかも。
たまに違う手法で書いてみると、新たな発見があるかもしれませんよ。
その時は、レヴィ=ストロース方式をお試しあれ。