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20250502 執筆と推敲 レヴィ=ストロース方式

 どーもこんにちは、10:20のトモユキです。

 GWも中盤過ぎですが、今日の横浜は一日雨予報。でも明日からは3日連続晴れが続きますので、頑張っていきまっしょい! 明日からバイクに乗るとして、今日は大人しく家で執筆しましょうか。


 ところで皆さん、執筆と推敲ってどうやって分けてます?

 ネットに転がってる「小説の書き方指南」みたいな記事を読むと、執筆して、次に誤字脱字を直しましょう(推敲)みたいな方法を紹介されてます。

 これがもう僕のやり方と根本的に違っていて、自分が正しいのか異色なのか、分からなくなってきます。


 僕は、執筆と推敲って明確に分けて考えていません。

 どちらも等しく、物書きである。強いて違いを述べるなら、

 執筆は、書いてないストーリーを文章で書く事。

 推敲は、既に書いてある文章をより良い文章にする事。

 です。

 なんだそんなの当たり前じゃん、と思うかもしれませんが、これが結構解釈の仕方によって違ってきます。


 僕の小説執筆って、絵描きの工程に似てると思うんです。

 そのステップを書いてみると――。


 1. プロットから文章を持ってくる。展開だけが一文で書かれたものに、地の文や会話を付け加えていく。

 油絵で言えば鉛筆のラフスケッチ。展開だけ決めておき、あとは大雑把な風景描写、心情描写。セリフを書く。

 プロット作成時、これだけは入れておきたいっていう最低限のキーワードをラフに書く。


 2. 次に、文章の前後や会話への移行など、とりあえず小説の体を成すように調整していく。

 油絵の絵具を塗り重ねるような。文を削除するより、付け加えていくイメージ。

 より明確にイメージできるように表現を増やし、あえて太らせる。

 もちろん文章を書き直す場合もあるけど、この段階では肉付けしていく事を優先する。


 3. 贅肉をそぎ落とす。過剰な表現を削り取る。

 油絵であれば、絵具を削って下の色を出すようなイメージ。全体を俯瞰し余分な表現を削り落とす。

 読者目線で読みやすいように、過剰な表現を削ったり、長い一文を二文に分けたり。

 そうする事で、残った文章が浮き上がって生きてくる。この段階では直しより文章を削ぎ落す事を優先する。

 表現だけじゃなく、助詞、名詞動詞の配置、言葉尻、句読点、ダッシュや三点リーダーの削除も。


 4. あとは通しで読みながら、気になった部分を推敲し読者が読みやすいよう調整していく。


 という感じです。

 こういう、「とりあえず最後まで書き殴った上で、推敲しまくれ」を、レヴィ=ストロース方式というらしいです。

 これを章立てでやるか、パラグラフ毎にやるか、はその時の事情(連載とか〆切とか)によって様々です。


 でもこれ、あえて執筆と推敲に分けるなら、1が執筆で2~4が推敲でしょうか?

 それとも1~3が執筆で、4が推敲? でも2が一番文章書いているんですよね。てことは1~2が執筆?

 実際のところ、ステップ1はプロットの文章をコピペしてるだけの場合もあります。

 僕の執筆のほとんどの時間は、ステップ2~4だし。

 ね、どこまでが執筆でどこからが推敲か、明確に分けられないでしょ?


 よく「今日は1時間で3000文字書いたー!」とか見るんですけど、僕はこういう書き方だから文字数を明確に言えない。

 でも人によっては、書きたいシーンから書くって人もいるし、ラストシーンから書いちゃう人もいる。

 千差万別、プロットの時も話したけど、やっぱり人によって執筆方法って全然違うんだなって思います。


 逆に言えば、色んな執筆手法で書けるようにしておくと、スランプ脱却のキーになるかもしれません。

 頭から一発で済むよう書いていく、ラフスケッチで書く、書きたいシーンから書く。

 生涯打率歴代6位、.313を残した名選手ヤクルトスワローズ青木は、複数のバッティングフォームを使いこなしていました。

 あれはバッティングの調子を崩した時、違うフォームにする事でスランプをすぐ脱却できたからと言われています。


 実は執筆にも、同じことが言えるのかも。

 たまに違う手法で書いてみると、新たな発見があるかもしれませんよ。

 その時は、レヴィ=ストロース方式をお試しあれ。

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