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第13話 信長の野望(1983年 光栄)

 皆様、ごきげんよう。

 ♪(作者名)です。


 戦国時代の人気武将と言えば、『織田信長』『豊臣秀吉』『徳川家康』の3人は欠かせません。

 ですが、『織田信長』はつい最近まで人気がなく、『豊臣秀吉』『徳川家康』の脇役として知られる存在だったようです。


 そんな脇役だった『織田信長』が有名になったきっかけは2つあるとされており、その1つは司馬遼太郎の『国盗り物語』です。

 『国盗り物語』は1973年の大河ドラマであり、最高視聴率29.9%、平均視聴率22.4%だったそうです。


 そして2つ目は『信長の野望』のヒットだと言われています。

 なにせ、タイトルですからね。

 ゲームの力ってすごいですよね!

 でも、断言します。クソゲーです。


 そんな『信長の野望』の名前を始めて知ったのは小学生の頃読んだ『月間マイコン』という雑誌でした。

 その中の記事で『信長の野望』の実況をやっていたのです。

 でも、この手のゲームって実況だけされても意味が全く分からないんですよ。『民忠誠度』とかゲーム用語が出てきても、実際にやってみないと想像ができません。


 そういえば、この時期の光栄って、エロゲーを売ってる会社ってイメージだったんですよ。

 ENIXとかも似たような感じでしたが、ソフト会社として生き残るのも大変な時代だったのかもしれません。


 それから月日が流れ、ついに『信長の野望』をプレイする日が来ました。

 最初にリリースされたのは尾張を含む17カ国版でしたが、50カ国に増量した全国版です。

 基本的な仕様には変更が無いみたいですが、方言モードが追加されています。

 尾張を選ぶと、なんだか『みゃあみゃあ』うるさいのです。


 『月間マイコン』を読んでいたのである程度は知っていたのですが、春夏秋冬の各季節毎に1回のコマンドを実行できます。

 1年間に4回しか命令できないだなんて、どんな効率の悪い組織なんでしょうか……。


 難易度も結構高いです。

 兵士を増やし、訓練を行い、兵糧を整えて戦をすればなんとか勝てるのですが、とにかく準備に時間がかかります。

 そのうち、老衰で自分の大名が死んでゲームオーバーとなります。

 うっかり毛利元就なんかを選んだら、最初から高齢なので全国統一に間に合わないのです。

 最近の『信長の野望』だと、後継者を選んで継続されますが、このゲームに出てくるのは大名だけで配下の武将は一切出てきません。

 方言なんてどうでもいいから、こっちをなんとかしてほしかった。


 そんなとき、友人の野沢君がアドバイスをくれました。


「暗殺使ってる?」


「えっ、暗殺?」


「キャラ作成時に運を高くして、隣の大名を暗殺しまくるんだよ。運100近くあれば、かなり成功するから」


 とんでもない情報です。

 実際にやってみたら、これが本当にすごい。

 暗殺のアニメーションが流れ、『わっはっは、敵は大混乱ですぞ!』みたいなメッセージが!

 そりゃ、大混乱だろ。


 先ほど書いたように、このゲームには後継者がいないので空白地となります。

 すると、次の季節が始まるとき、入札というイベントが始まります。

 空白地に隣接した大名で入札を行い、入札額が一番大きい国の領土になります。

 戦をしたわけじゃないので、兵士や国力があまり減っていない点も素晴らしいです。


 というわけで、戦なんてバカバカしいのです。

 忍者1人雇って、暗殺するだけで全国統一できるのです!



 そんな、暗殺を楽しむゲームだった『信長の野望』でしたが、次作の『信長の野望・戦国群雄伝』では配下武将が登場します。

 ということは……大名が死んでも後継者を選んでゲームを続けることができるようになったのです。


 さようなら、暗殺。



 『信長の野望』は現在、16作目の『信長の野望・新生』がリリースされております。

 信長の顔グラフィックもどんどん変わってきていて、なんだか黒田アーサーみたいな感じになっています。

 『お前誰だよ』と毎回思います。


 しかし、40年以上もシリーズを続けられるなんて凄いですよね。

 ま、最初の『信長の野望』はクソゲーですけども。

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