今回アレフさんが調査してくれた家庭の人はここ最近の俺の診療所でしている往診の評判が良い事を聞いて今回のリハビリ中の食事メニュー作りを受け入れてくれたというのだ。
往診も始めて大分経つが、少しづつ社会復帰している人の話もよく聞くし、ギベルトの作ってくれるリハビリ器具もリハビリの効率を上げてくれてより助かっている人も多いからな。
そう考えているとアレフさんが俺達に対して契約書を見せてくれた。
「一応契約書を用意してある。君達の名前と指印を頼む」
「はい」
「分かりました」
アレフさんの求めに応じ、俺達は契約書にサイン、そして指印をして、正式に契約が成立した。
「ふむ、確かに契約は成立したな、ミヤシタ殿、これからも住人の健康を守る方法があったら、申してくれ」
「はい」
「メル殿も料理店の事もあるだろうから可能な範囲でミヤシタ殿を助けてやってくれ」
「任せてください、元からそのつもりだったんですから」
メルの言葉は力強いな、とりあえずそろそろ帰って診療所の午後の診療に備えないとなと思っていたら、更なる事実をアレフさんより告げられた。
「それで、すまぬが患者は明日よりの往診を希望しているのだが行ってはもらえぬか?」
「明日からですか⁉確か、今のところ特に往診はなかったので行きますね」
「すまぬな、頼む!もう帰ってよいぞ」
「はい、失礼しました」
そう言って俺とメルは執務室をあとにし、詰所を出ようとするとあの人から声をかけられる。
「あ、ミヤシタ様、メルさん、こんにちは」
「ソフィアさん、さっきアレフさんと契約して明日から往診に行く事になりました」
「そうですか、よろしくお願いします」
声をかけてきたのはソフィアさんであり、更にソフィアさんはメルにも声をかける。
「メルさんもご協力ありがとうございます」
「いえ、私はこの人達となら同じ目標に向かっていけるかなと思っただけなので、それから別途報酬を支払っていただけるようでありがとうございます」
「それについては私には何の権限もないのでアレフ様のおかげです」
メルがソフィアさんにお礼を言って、ソフィアさんは自分の権限の及ばない範囲であると話すと更にメルは話をつづけた。
「でもあなたとユーイチ君がいろんなきっかけになったから私は今こうしていられるんです。それには本当に感謝しかありません」
「メルさん……」
「たまにはお店にいらしてくださいね、弟さんも一緒に」
「はい、是非行きます」
提案したのは俺だけど、その後ソフィアさんが倉庫を手配してくれたからメルはお店ができているっていう思いがあり、感謝を忘れていないんだよな。