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みんなへのお願い

 いずれはリハビリ士の養成学校の創設を考えており、その講師になって欲しいという話が俺に来てはいたが俺が本当に自分でいいのかという不安を打ち明けたが、その後に質問をミーザからされる。


「もしかしてわざわざあたし達を集めてしたかった話ってそれなの?」

「もちろんそれだけじゃない、まずすぐに頼みたい事がみんなにあってな」

「頼みたい事?」


 ミーザが頼みたい事という俺の発言に疑問を抱いている中俺はまず最初の頼みごとを話した。


「まずはギベルトとメルにだけど入院中のリハビリ器具、こっちはサンプルでいいから入院中の食事を作ってもらっていいか?」

「入院中の器具と……」

「食事!それもサンプルメニュー⁉」


 ギベルトとメルへの最初のお願いは入院施設が完成後に必要なリハビリ器具、それから入院中の食事のサンプルメニューを作ってもらう事であり、驚いているが理由を話す。


「これは建設が決まってからでいいからまずやってもらいたいんだ」

「ちょっといいか、今まで作ってある器具の貸し出しサービスではダメなのか?」

「今作っているのは貸し出しサービス用で言うなれば自宅用なんだ、入院となるとそれ相応の器具が必要になる。また参考イラストはゴルさんに描いてもらう」

「おお、あの人の書いてくれた絵なら俺も作りやすいな」


 入院用の器具は少し大掛かりになるけどギベルトならしっかりと作ってくれるはずだ。そう考えているとメルからも質問が来た。


「ユーイチ君、ギベルト君には使う器具そのものを作ってもらうみたいだけど、私に頼むのはあくまでもサンプルメニューっていうのはどうして?」

「メル、俺は元いた世界で病院というところで働いていたんだけどそこでは細かく栄養の計算をして入院する患者さんの食事を作っていたんだ、メルにはその事を細かく伝えやすいし、サンプルメニューが複数あらかじめ作ってくれれば、入院施設に手配してくれる料理人も作りやすいと思ってな、メルは店があるからそれさえしてくれればあとはどうにかなるはずだ」

「そう、分かったわ任せて、ユーイチ君の期待に応えて見せるわ」


 料理となるとメルは頼もしいな、だが入院施設の件はこの2人だけじゃなくてミーザにも頼みたい事がある。


「それからミーザ、入院施設でも引き続き警備を頼みたい」

「それはいいけど、その場合診療所はどうするの?」

「それは……」


 実は入院施設の建設が正式に行われた場合の診療所についても考えていたんだ。というよりいずれはこうした方が良かったんだけどな。

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