アレフさんより次の診療所の休みの日に入院施設の土地に視察に行く提案をされて、俺は診療所の仲間も誘ってみる事にした。
とりあえず詰所をあとにして、まずは午後の診療に備える事とし、診察時間が終わればまずはミミとミーザに話すか。
そして予定通り、午後の診療も終えて話そうと思ったら、ミミの方から尋ねてきたのだ。
「ユーイチ様、今日のアレフ様とのお話ってどうなりましたか?」
「そうだよ、あたし達にも教えてよ」
「もちろん、話すつもりだったよ。まあ2人共座ってくれ」
俺は2人にダイニングのテーブルの椅子に座るよう促し、2人が座ってから俺も座ると早速今日アレフさんと話した内容を打ち明けた。
「まず土地自体は街はずれにあると聞いたな、そしてそこで視察をした方が良いとも言われたな」
「視察ですか?確かにまずはどういう所に建設するかをユーイチ様の目でお確かめになったほうがいいかもしれませんね」
「そこでだ、ミミとミーザにも視察に付き合って欲しいんだ。またギベルトとメルにも声をかけてはみる」
ミミとミーザにも視察に付き合って欲しいと話すと2人はその理由を俺に尋ねてくる。
「私達もですか?」
「どうして?確かにあたしはその施設でも警備はするけど、建物ができてからでも確かめるのは遅くないよ」
「やっぱりみんなにも俺がどこで新しい事をするかは知って欲しいし、街からの通いやすさとかもみんなの意見も聞きたいしさ」
俺がみんなの意見も聞きたいと話すと、ミミ、ミーザ共にその場で返事をする。
「分かりました、私も視察に同行しますね」
「じゃあ、あたしも行こっかな、もちろん建物が完成したら警備の事とかも含めて確かめさせてね」
「2人共ありがとう、また明日にはギベルトとメルにも話してみる」
「やっぱり私達もユーイチ様が次にどのような場所で働くかは気になりますからね」
ミミがそう言うと、今度はミーザが日程について尋ねてくる。
「あ、でもその視察っていつするの?」
「次の診療所の休みの日だ。アレフさんとソフィアさんも立ち会ってくれる」
「そうなんだ、もちろんその日は大丈夫だし」
「先に言えば良かったな、ハハハ」
日程も言わずにいきなり誘ってしまった事を笑ってごまかすと、ミミとミーザが帰りの挨拶をしてきた。
「それじゃあユーイチ様、お疲れ様でした」
「じゃあね、お疲れ様」
「ああ。2人共お疲れ様」
2人が診療所をあとにし、帰路につくと俺も診療所の片づけを始めた。
明日にはギベルトとメルも誘ってみるか。