休憩時間を利用してまずギベルトを入院施設の建設予定地への視察に誘い、OKをもらえた。続けてメルのお店に行き、メルにも報告をして、視察に誘う。
「実は今度の診療所の休みの日に視察に行く事になってさ、良かったらメルも行ってみないか?」
「それって私の意見も聞きたいから?」
「まあな、さすがだな」
「ユーイチ君の考えそうなことだもん、でもせっかくだし、私もどういう所かは見ておきたいわ」
こうしてメルも俺の誘いに同意してくれて、全員で入院施設の建設予定地への視察に行く事になった。
その後診療所に戻り、ミミとミーザにもギベルトとメルも一緒に行く事になったと報告をして、翌日アレフさん達にもミヤシタ・リハビリ・クリニックの関係者全員で行く事を報告して、詰所前に待ち合わせ場所を決めて今度はそれをミミ達に知らせる。慌ただしくなってきたが非常に楽しみだな。
そしてあっという間にその日はやってきて俺は診療所を出て詰所に向かう途中にまずミミと出会う。
「おはようございますユーイチ様」
「おはようミミ」
ミミと挨拶を交わし、一緒に歩いていくと今度はミーザと出会う。
「あ、おはようユーイチ、ミミ」
「おはようミーザ」
「おはようございます、ミーザさん」
それから3人で歩いていくと詰所に到着し、そこにはすでにアレフさんとソフィアさん、それから私服っぽいが兵士さんらしき人が2名いるな。
まあ、ただ土地を見に行くだけだし、装備なんて仰々しいからな。
ただ俺はこの景色で1つ気になる事があり、まず挨拶を交わしてからアレフさん達に聞いてみた。
「おはようございます、みなさん」
「おはよう」
「アレフさん、皆さん、まだ馬車がないようですけどいつ来るんですか?」
俺のこの質問にはソフィアさんが答えてくれた。
「ミヤシタ様、土地は街の外れなので馬車は使用せずに移動します」
「そうなんですか!」
「とりあえず我々はな、この先歩行が困難な患者には往診なり馬車での移送も希望があるならば申してくれ」
とりあえず健康体の俺達は歩ける距離という事か、そう考えていると違う方向から声が聞こえる。
「おはようございます!何だもうユーイチ達も来てんのか!」
「おはようございます!みんないるのね」
ここにギベルトとメルも到着して改めてアレフさんから最終確認をされる。
「ミヤシタ殿、これで視察に同行する者は全員か?」
「はい、これで全員です」
「では参るとするか」
いよいよ入院施設の建設予定地に行くんだな。どういう場所か楽しみだな。