36話 ジュビル登場! 現れた
戦の幕が上がり、彼らの闘志が燃え上がる中、ジュビルの
しかし、その時、ふと空を見上げた俺は、タガーイ国にドス黒い霧のような物が掛かっているのに気づいた。
その異様な光景に俺の心はザワついた。
「見ろ、あれは何だ?」
指を差して、俺は仲間達に叫んだ。
タクマ
「あれは霧ではない。何か異常な力が働いているかもしれない!」
周囲の兵士達もその霧に気付いて、不安の表情を浮かべている。
黒い霧は徐々に広がり、タガーイ国の空を
その様子はまるで、死の
(何か、嫌な感じがする。このままでは、何かヤバイことが起こるかもしれない……)
心の中で感じた恐怖を必死に、俺は打ち消そうとしていた。
その時、イグニス国から
「これはただの霧ではない! ジュビルの
「ならば
「雷の力を使うのも一つの手だが、霧の正体を見極めることが先決だ。この霧が持つ魔力を打ち破るためには、仲間と共に連携し、力を合わせることが必要だ」
「お前達の力を信じている。だが、決して油断してはならない」
タクマ
「よし、霧の中に入ってその正体を突き止めよう。みな、しっかり着いて来てくれ!」
俺達アサシン連合部隊の士気を高めた。
心を集中させて、
「
呪文を唱えて、周囲にエネルギーを集めようとしたのだが……黒い霧は、まるでその雷を吸収するかのように、俺の集めた光を呑み込んでしまった。
「おいおい、マジかよ!」
「この霧は普通の霧ではない! このままでは、タガーイ国が危うい!
俺は仲間達を見渡して、状況を
「この霧の正体を暴き、タガーイ国を守るために進もう!」
仲間達もその言葉に応じて、再び士気を高めた。
その時、何かが空に上がって行くのが見えた。
そのドス黒い霧がアンデッド達を吸い上げている。
ドス黒い霧の一部が集結を始めて、暗い光を放ち、まるで
衝撃的な光景に俺達は、ただその異様な光景を見続けていた。
★★★★
「ケェケェケェー。貴様らとのお遊びは、もう終わりだ!」
耳にした声は、ジュビルの
「な、何だよ! あれは!」
思わず俺は声を上げてしまった。
「もう、お遊びは終わりと言っただろ! 貴様ら。
「ルノーン界を終わらせて、ジュビル様が新たな世界の王となってやるよ」
ジュビルは
(このままでは、本当にルノーン界が終わってしまう)
この異様な光景にアサシン部隊のみんなが、動けず立ちつくしていた。
★★★★
「タクマ、バート、来い」
「お前達には申し訳ないが、2人の命は私が預かる」
「お前達に
「この技は本当に危険な技だ! 最悪は死に至る。だが、ジュビルの野望を止めるには、もうこれしかない。いいか? 2人とも」
俺とタクマ
「
タクマ
「お前達に
「さすれば、それは、お前達の力となるであろう。死ぬなよ、お前達。
俺もタクマ