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第174話  『お料理タイム、スタートだよ♡』


『それにしても〜♡ 私がいるって気づいて呼び出すなんて……♪

ふふっ、どれだけ侵食が進んでるのか、わかっちゃうわね〜?』




「あ? なんだ……?」




牛獣人は、突然雰囲気が変わったアオイを前に、

本能で“異常”を察知していた。




『んふふ〜♪ やだぁ、そんなにビクビクしちゃって♡

可愛いねぇ、よしよし〜♪』




「だ、誰だテメェ……!」




『へぇ〜♡ 本能でわかっちゃうんだ?

中身が違うって……♪ うふふ、震えちゃってカワイイねぇ♡』




「う、うるせぇ! てめぇが奴隷なのは変わらねぇだろ!オラァ!」




牛獣人が、奴隷強制の魔法を発動――




『あはっ♡ 無駄無駄〜♪』




にこにこと笑いながら、女神人格は魔法の効果を指先ひとつでかき消した。




「ど、どうなってんだよ!? 聞いてねぇぞ!!」




『そりゃそうよ〜♡ こんなふうに私が”降りてくる”ことなんて、普通ないんだからぁ♪

ねぇ、すっごくラッキーじゃない? 直に触れ合えるんだよ♡』




「くそがッ! 【鉄拳】!!」




牛獣人の魔力で強化した拳が、アオイ(女神人格)に迫る――




『ふふっ♡ 無理だってばぁ〜♪』




ぴたっ。

軽く、指先一本で受け止められる。




「な、なぁぁあ!!?」




『や〜ん♡ 私の指、綺麗でしょ?

こんな素敵な指に触れさせてもらえるんだから、感謝しなきゃダメだよ〜♪』




「な、何だこいつ……!」






『逃げても無駄だよ♡』






牛獣人は恐怖に突き動かされ、ドアを蹴破って外へ逃げようとする。

しかし――空間が歪んだ。




ひゅんっ。




気づけば、

牛獣人はアオイのすぐ横にワープしていた。




『おかえりなさ〜い♡』




アオイ(女神人格)が、にっこりと無垢な笑みを浮かべる。




その笑顔は、天使のように美しく、

でも――牛獣人には、死の宣告よりも恐ろしかった。




「ど、どうなってんだよ……ッ」






『さぁ〜♪ お待たせしました♡ お料理のお時間だよぉ〜ん☆』






「むぐっ!?」




突如、牛獣人の口が封じられた。

叫びすら許されない。






『叫んでもうるさいだけだからねぇ〜♡

お口チャック、しといたから安心してね♪』




「んんっ!? んんんーーー!!」






『ねぇねぇ、知ってるぅ?

【牛】って、身体の全部、食べれるんだってぇ♡

余すところなく、美味しく〜♪ うふふっ♡』




「んー!! んーーー!!」






『でねぇ? 君って、すっごく似てるのぉ〜♡ その”牛”に♪』






牛獣人は暴れるが、

もう、どうすることもできなかった。






『あーはははは♡ どーう? わかるかなぁ〜?

君がこれからどうなるか、さぁ♪』




「__!!?!?!」






『キャハハハ♡ ここまで言えばわかるよねぇ〜?

そっかぁ♪ そっかそっか♡ それじゃあ――』






『命に感謝してぇ……♡』






「んんんんんんんんん!!!」






『いただきます♡♡♡』








































『まずは、アオイちゃんの大好きな【ホルモン】から♡』

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