リアナは、エリザベートとマルグリット派の残党がベリスタ公国と結託して新たな陰謀を企てていることを突き止めた。彼女の冷静な判断と迅速な行動により、次第に敵の計画が明らかになりつつあったが、完全な収束にはさらに大胆な行動が必要だった。リアナは王国内外の支持を固めつつ、最後の一手を打つ準備を進めていた。
---
残党の最後の策
エリザベート派とマルグリット派の残党たちは、リアナの活動を阻止するため、王国内の不満分子や民衆の間に混乱を広げる計画を立てていた。特に、地方都市でリアナに対するネガティブな噂をさらに強め、彼女の名声を失墜させようとしていた。
「リアナが偽りの証拠でエリザベート殿下とマルグリット殿下を追い落としたのだ。」
「彼女が同盟国に王国を売り渡そうとしている。」
こうした嘘が地方で広まる中、ベリスタ公国から密かに送り込まれたスパイたちは、リアナの訪問先や行動を監視し、彼女の足元を掬おうとしていた。
---
オスカーの潜入と情報収集
リアナは侍従のセシリアを通じて、地方の噂がどのように広がっているのか調査を進めていたが、最も重要な役割を果たしたのは密偵のオスカーだった。彼はリアナの指示を受け、エリザベート派の残党が集まる秘密の会合に潜入することに成功していた。
「ベリスタ公国からの支援は順調だ。我々が動けば、リアナの権威を一気に崩すことができる。」
リーダー格の貴族がそう発言するのを、オスカーは息を潜めて聞いていた。
「だが、それにはさらなる混乱が必要だ。民衆がリアナを信じられなくなれば、我々の勝利は確実だ。」
オスカーはその言葉を記録し、証拠として持ち帰る準備を整えた。
---
リアナの対応策
オスカーからの報告を受けたリアナは、すぐに対策を練り始めた。残党たちの動きを封じるには、地方で広がる噂を完全に打ち消し、彼らが画策している陰謀を白日の下にさらす必要があった。
「地方の噂を止めるだけでは不十分ね。彼らが裏で糸を引いている証拠を突きつける必要がある。」
リアナは侍女のセシリアとオスカーにそれぞれの役割を指示した。
セシリアには、地方で信頼を得ている貴族や町長たちを通じて噂を打ち消すための情報を広めさせる役割を。
オスカーには、残党たちの秘密会合に再度潜入し、さらなる証拠を収集する役割を任せた。
「私たちが民衆と直接対話するのも重要です。セシリア、地方の訪問計画を調整してください。」
リアナは、地方の人々に自らの言葉で真実を伝えることで信頼を取り戻すことを決意した。
---
地方での対話
リアナはセシリアの手配により、噂が特に広がっていた都市を訪問した。そこでは、民衆が彼女に対する疑念を抱いているのが明らかだった。
「リアナ殿下、私たちはあなたが同盟国に王国を売り渡そうとしているという話を聞きました。それは本当なのですか?」
ある農民が勇気を振り絞って問いかけた。
リアナは穏やかな微笑みを浮かべながら、その農民を正面から見据えた。
「そのような噂が流れていることは承知しています。しかし、それは事実ではありません。私がどれだけこの国を愛し、守るために働いてきたかは、私の行動を見て判断していただきたいのです。」
彼女の言葉には真摯な誠実さが込められており、集まった人々は次第に耳を傾けるようになった。
リアナは続けて、自らが行ってきた和平交渉や民衆への支援策について具体的な例を挙げて説明した。そして、これまでの功績を裏付ける証拠を提示することで、彼女の言葉の信頼性を高めた。
「私たちが聞いていた噂は間違いだったのか……。」
「リアナ殿下が本当に私たちのために働いているのなら、信じても良いかもしれない。」
民衆の中からそんな声が上がり始め、徐々に雰囲気が変わっていった。
---
罠の成功と真実の暴露
一方、オスカーは残党たちの秘密会合に再度潜入し、決定的な証拠を手に入れた。彼らがベリスタ公国と共謀していたことを示す書簡や、地方で噂を広めるために支払われた賄賂の記録などが含まれていた。
オスカーが持ち帰ったこれらの証拠をもとに、リアナはすぐに宮廷で緊急会議を開いた。会議には父王や主要な貴族たちが出席し、リアナは証拠を提示しながら残党たちの陰謀を暴露した。
「これが、エリザベート派とマルグリット派の残党が裏で行っていた行動の証拠です。彼らはベリスタ公国と共謀し、この国を混乱させようとしていました。」
リアナの言葉に、会場は静まり返った。そして、証拠を確認した貴族たちは次第に驚きと怒りの表情を浮かべた。
「許せない……。リアナ殿下が正しかったのだ。」
「残党たちを直ちに捕え、厳罰に処すべきだ。」
父王もリアナの報告を受け、残党たちの処分を速やかに決定した。
---
新たな平和への一歩
残党たちが全て捕らえられ、陰謀が完全に鎮圧されたことで、宮廷内外の安定が徐々に取り戻されていった。リアナの行動は王国全体から高く評価され、彼女の名声は再び輝きを増した。
リアナは全てが終わった後、自室で静かに空を見上げた。
「これで一つの戦いは終わった。でも、まだ私の役目は終わらない。」
彼女の瞳には、未来への決意が宿っていた。そして、リアナはさらなる挑戦に向けて新たな一歩を踏み出したのだった。