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第4話 追い出し成功!からの……待ってました、推しの気配!

『見てておん』

 おんおん様が、外見はフワフワもふもふ毛玉ちゃんのまま、荘厳な雰囲気の毛玉様へと変化した! 

 すごいな。多分、聖魔力を濃いめに放出させてるんだ。


「せ、聖獣様……!」

 とうぜん、連中、愕然がくぜん

『我、聖女コーパルが守護聖獣なり。聖女に代わり、伝える。早急に、聖女のそばから離れよ。我または聖女の許しがあるまで、二度と、聖女の視界には入らぬように。これは、めいである』

 聖獣様パワー、すごい。かっこいい!

『畏まりましてございます!』

 ははあ、としたあと、あっという間に全員退場。

 すっとしたあ。


『おんおん様、感謝いたします』

『おんおんでいいし、敬語もいらないおん。王宮と聖教会にはおんおんから伝えるから、コーパルとして悪役令嬢アントラサイトちゃんとがんがんなかよくしておん。できたらほかの悪役令嬢ちゃんたちともだおん』

 え。悪役令嬢アントラサイト様だけでなく、ご友人様たちとも仲良くなれるの?

 そんなのもちろん、即答ですよ。

『了解! それにしても、聖女ちゃん、やっぱり悪役令嬢アントラサイト様のこと、好きだったんだね』

 おんおん様、じゃなくておんおんへの口調も、遠慮せずだ。


『そうだおん。異世界の、推し、って良いことばですね、って言ってたおん。聖女コーパルはいくら聖女とは言え平民ちゃんだからおん。あいつらのほうから寄られると、どうにもできなくて、困ってたおん。だから、状況を即理解、さらにこの現状を穏便にぶち壊してくれる人を求めてたんだおん』

『なるほど。やっぱりあいつら……。それにしても、異世界現世から魂の転移者を探すためにスマホアプリを活用とか、この異世界、どうなってるの?』

『一時的な魂の交換なので転移……ひと言伝えただけでも、いろいろ素早い理解力、感謝なんだおん。我が主たる聖霊王様は同等であられる精霊王様、幻獣王様ともご親交がおありで、皆様方が、極めて偉大なる御存在。よって、異世界に伝手つてがおありになる御方もおられ……これ以上は誓約とか制約とかになるから、聞かない、話さないがよいおんよ』

 守護聖獣様以上の御存在。確かに、これ以上聞くと……の雰囲気がありあり。

 はい、伺いません!

 きっと、今までの念話も他言無用なんだろうな。

 そういう気配がしまくってるけど、聖女の聖魔力でなんとかしてる、って感じだよ。

『当たりおん。あ、お待ちかねさんが来たおんよ』

 当たっちゃったよ。で、え。

 お待ちかねさん、って。まさか。


「失礼をいたします。聖女様、お具合は如何でいらっしゃいますか?」


 ……これは。

 ついにきた。

 私の主役様、悪役令嬢アントラサイト様だ!

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