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第20話 カトリーナへの一撃

儀式の夜、王宮の大広間には貴族たちが集まり、緊張感が漂っていた。煌びやかな装飾が施された広間には、王をはじめとする高位の貴族、そして聖女の儀式を取り仕切る神官たちが座を占めている。


「皆さま、本日は聖女の真実を証明する儀式の場にお集まりいただき、誠にありがとうございます。」


白いドレスに身を包んだカトリーナが壇上に立ち、優雅に微笑みながら挨拶を始めた。その振る舞いは、自らが既に聖女として認められるべき存在であるかのような自信に満ちていた。


しかし、その瞬間、会場の扉が大きな音を立てて開いた。


「お待たせやな、みんな!」


堂々とした声と共に現れたのは、赤いドレスに身を包んだステラだった。



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突然の乱入


会場内は一瞬でざわめきに包まれた。追放されたはずのステラが堂々と現れたことで、誰もが動揺を隠せなかったのだ。


「ステラ様…どうしてここに?」

「彼女が現れるなんて、一体どういうことだ?」


そんな声が飛び交う中、カトリーナは顔を引きつらせながらステラを睨みつけた。


「あなた…何をしに来たのですか?」


「決まっとるやろ、ウチが偽聖女かどうか、ここではっきりさせたるためや。」


ステラは飴を一粒口に放り込み、にっこりと笑みを浮かべた。その余裕に満ちた態度に、カトリーナの冷静さが次第に崩れていくのが分かった。



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儀式の開始


「せっかくの儀式やから、ウチも参加させてもらおか。」


ステラは壇上に上がり、カトリーナの横に立つと、神官たちに向かって手を広げた。


「どうぞ、ウチにやらせてみて。これが本物かどうか、みんなで見届けてや。」


神官たちはカトリーナの指示を仰ぐように彼女を見つめたが、カトリーナは苦々しい表情を浮かべながらも頷くしかなかった。


「…よろしいわ。ですが、この結果であなたが偽聖女であることが証明された時、その責任は取っていただきます。」


「ええで。ほんなら、始めよか。」



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試練の逆転劇


1つ目の試練「神託の石への祈り」では、カトリーナが仕込んだ偽物の石が壇上に置かれた。しかし、ステラは事前に侍女たちと共に仕掛けを解除していたため、その石は本物の聖女の力に反応するようになっていた。


「これが神託の石かいな?ちょっと触ってみよ。」


ステラが石に手をかざした瞬間、石は眩い光を放ち始めた。会場内は驚きの声で満たされた。


「な…そんなはずはない!」


カトリーナは声を荒げたが、ステラは冷静に微笑んだ。


「ほら、ウチは偽聖女やなかったみたいやな。」


次に行われた2つ目の試練「清浄なる水の試練」でも、ステラは仕掛けを解除した清らかな水に手を浸し、その水が美しい光を放つのを見せつけた。


「これもクリアやな。次は最後の審判や!」



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カトリーナの陰謀を暴く


最後の試練「神官による審判」が始まると、カトリーナの手下である神官たちが偽の結論を出そうとした。しかし、ステラは懐からカトリーナの部屋で見つけた証拠書類を取り出し、高らかに掲げた。


「待てや!これを見てみんな、これがカトリーナのやり口や!」


書類には、カトリーナが神官たちに賄賂を送り、儀式を操作していた証拠が記されていた。


「な…なぜそんなものを!」


カトリーナが叫ぶと、会場内の空気は一気に険悪になった。貴族たちの視線がカトリーナに集中し、その信頼は瞬く間に崩れていった。


「これでおしまいや、カトリーナ。」


ステラは堂々とした態度で言い放つと、王が立ち上がり厳しい声を響かせた。


「カトリーナ、これが事実ならばお前を許すわけにはいかぬ。」



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勝利と新たな始まり


その後、カトリーナは王の命令で拘束され、王宮での地位を全て剥奪された。ステラの潔白は証明され、彼女の名誉は完全に回復された。


侍女たちは歓喜に包まれ、ステラに感謝の言葉を述べた。


「ステラ様、本当にありがとうございます…!」


「ええって、ウチは正しいことをしただけや。」


飴を一粒口に放り込みながら、ステラは満足げに微笑んだ。


「でも、これで終わりやないで。これからも浪速魂で、もっとおもろいことしていかなあかんやろ?」


その言葉に侍女たちも笑顔を浮かべ、彼女の言葉に力強く頷いた。




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