いつもの駅で貴方を待ってた。一人ぼっちな私……ううん、少し成長した私は『友人』が出来たはずなのに、心にポッカリと穴が開いてる。
どうしてかな?悲しくないのに、何も感じないのに……。
――涙が溢れてくるの。
ガタンゴトンと電車が私を置き去りにして、そして動く度に、私の泣き顔を隠してくれる。だからありがたいなんて思ってしまうのよ。
誰にも気付かれない、だから大丈夫。
また『皆』の前では笑顔な
今だけ泣いてもいいかな?
◇◇◇◇◇
ポロポロと崩れる雫は、あっという間に瞳を隠して、視界を歪ましている。
少し気を抜くといつもこうなる自分が情けないけど、少し笑ってしまうよね。自分の感情がどう感じているのか分からないのに、涙が出るなんて。
それも勝手に溢れる、どうしてだろう。
――きっと毒素を出している。
「おーい。
私の名前を呼ぶ『その声』を忘れた事なんて一度もない。こんな自分を貴方に見られるなんて、耐えれない。
(なんてタイミング悪いんだろう……)
でもね、それでも心は嬉しくて、ついつい涙を拭う事も忘れて、振り向いてしまう私がいるの。
クルリと振り向く私の目線の先には『貴方』がいる。
ぼやけてても分かるのよ、貴方は特別だから……。