冒険者ギルドの受付嬢、セシリーを中心とした群像劇です。最初は公開順に読んでください。それから、タイトルにつけられた数字順に読んでください。ああ、なるほどな!と膝を打つこと必至です。冒頭から出てくる「僕」が誰なのかな?と想像しながら読むのがキモでしょうか。ある映画の仕掛けと似ています。それに気が付くのも、公開順に読み進めて、終盤の終盤。ああ、そうか! こんなネタなんだ! ここまで気づかないとは!と歯噛みして悔しがることになります(笑。
筆者の方は「生きた魔モノの開き方」など独特なテイストのファンタジーを書く方ですが、本作もなんとなくダークで不吉な予感がして、このあとどうなるのだろう?と引っ張っていく筆力に圧倒されます。これを読んで興味を持ってもらえれば、他の作品も読んでみてください。悔しいくらいに面白いです。