「おかあさーん!今日の朝ごはん、なにー!?」
「今日はホットケーキよー!」
このお母さんの返答に、もう子供たちの喜びは爆発寸前だ。
やったー!ホットケーキだー!!わーい!!わーい!
駆け回る子どもたちを穏やかに見守りながら、お母さんはホットケーキの準備に取りかかる。
昨晩仕込んでおいた、ショートケーキやチーズケーキ、チョコレートケーキを冷蔵庫から取り出す。
それらをそのままレンジにイン。
生クリームが溶けようが、チョコレートが流れ出ようが、とにかく「ホット」の名に恥じぬよう、アツアツになるまで加熱するのがいいのよ——と、お母さんは満足げに語る。
この家庭は将来、どうなるのだろう。
どこかで真実に気付くのだろうか。
それとも、ホットケーキをホットなケーキと認識している民衆を導く希望の光となるのだろうか。
【ホットケーキ】