帰宅して朱良は、校長からの依頼について弘樹と蓮と蘭に話した。
「断れるなら断りたいよ」と弘樹。「怪我をするのも、させるのも嫌だよ。」
「そうね。でも仕合は私がやるから、あなたは心配しないで」と朱良。
「よけいに嫌だ。もし姉さんが怪我をしたら、ぼくは悲しいよ」と弘樹。
「だけど放っておけないでしょ」と朱良。
「おじいさんに相談したらどう?」と蘭。
「そうね」と朱良。
「先代の修羅が関わってたなんて、初めて知ったわ。姉さん知ってたの?」と蓮。
「他流と立ち会って報酬をもらっていた話は聞いていたけど、具体的なことは何も知らないわ」と朱良。
「週末に道場でおじいさんとおばあさんに聞いてみましょう」と朱良。