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Narrative Terms『専門用語集』

『僕は聖女兵器』に出てくる専門用語となります。


※読まなくても、本編は楽しめます。

 あれ?あの言葉なんだったっけ?って時に読む用のものです。






★『聖女フローラ


神霊フロースをその身に宿した、聖なる力を持つ巫女の事。

神霊フロース由来の魔法のような力、神霊力フロース・ウィースの中でも極めて強力な力を使えるのは勿論、最終兵器でもある〝聖女兵器アルマ・フロス〟を顕現出来る唯一の存在。

それ故に国の最も重要な存在として尊敬と憧れと恐怖を持たれている。


聖女となった女性は、体内に神霊を宿す。擬似的な意味において、神霊という生命を〝身籠った〟のが聖女というわけだ。

これはあくまで女性の持つ生命を産み出す力、それには自然の神霊力があり、その霊的力場に寄生しているようなものだと思えばいい。つまり本当に神霊を〝孕んだ〟わけではないという事。あくまで霊的意味においてである。

ただ逆に言えば、神霊の力を引き出せるのは聖女のみであり、女性でなければ神霊を宿せない。絶対に。


聖女となった女性は皆、胸に花の模様が浮かび上がる。

この模様は神霊力の発動で形を変化させる。


尚、聖女は一国家に一人の割合でしか出現しないと言われている(稀に複数の聖女が狭い範囲で出現する例もある)。






⭐︎聖女の特徴『聖餐果』


聖女は神霊力によって土地を聖なる土に変え、そこから神霊力を内包した果物『聖餐果』を産み出す事が出来る。

この聖餐果は美味しいだけの果物に見えるが、病を平癒させ、長命の効果もあるという優れた食べ物である。

だが最も重要なのは、そこではない。

聖餐果をある一定量食べた人間の中から、神霊力に目覚める者が出現するのだ。

なのでこの果物は当然ながら高価であり、一定以上の貴族身分しか入手出来ない。そのため、貴族は聖餐果を食べた事がある者が多く、必然的に神霊力に目覚めるのも貴族身分の出身に限られてくる。

教会の司祭や騎士などに貴族身分が多いのは、この聖餐果によって神霊力を引き出された者が大半を占めるからだ。


この聖餐果を生み出せる聖なる土地は、聖女兵器アルマ・フロスによって齎される場合もある。


そのため、聖女も聖女兵器も、恐るべき戦争の最終兵器であると同時に、恵みを齎す創造主でもあるのだ。


また、聖餐果を食べ続けると肌が透き通るように白くなる。

まるで体内の血まで白い血が流れているように見えるため、貴族の事を憧れやほんの少しの皮肉も込めて『白い血の貴族ブルーム・ブラッド』と呼んだりもする。






★『神霊フロース


聖なる存在。

神の御使いであり天使とも呼ばれ、または神そのものと同列に扱われたりもする。

通常、この世に実体を持つ事は出来ないが、聖女に宿る事で聖女兵器アルマ・フロスとして出現する事が可能となる。

ただし聖女兵器アルマ・フロスでなくとも神霊を見える姿で実体化する『具象化』が可能な場合もある。

神霊は、花を象徴としており、それぞれの花を連想させる姿を持っている。これは聖女兵器アルマ・フロスにも共通する。






★『聖女兵器アルマ・フロス


聖女フローラのみが発現出来る、最強の決戦兵器。

一言で言えば、神の如き超常の力を持った巨人。

外見上の特徴は女性のフォルムをした巨人であり、全身が昆虫や甲虫の甲殻のようなもので覆われている。また、ところどころに花の意匠も加わっているため、虫と花をミックスさせた巨人と言えば分かりやすいかもしれない。

聖女兵器アルマ・フロス(以下 AF と略称)一体で百万の軍勢を壊滅させられると言われているほど、その力は絶大である。


それぞれのAFは、聖女の唱える『開花令』と呼ばれる聖言で顕現する。


AFを引っ込める事を「花を閉じる」と言う。


また、聖女のみで顕現する事は不可能であり、基本は守護士ガードナーと呼ばれる人間と契約し、守護士ガードナーの神霊力を媒介にして呼び出す。

この守護士ガードナーとの契約については後述するが、仮の契約で顕現する事も可能である。

ただしその場合、AFの力は弱体化してしまう。


大きさは二〇メートル前後がほとんど。

一見すると武装はないが、歌声による広範囲攻撃にその他特殊能力や虫の足のような槍を生やしたりも出来るため、絶大な力な上に多彩でもある。また運動能力も人間のそれを遥かに超えるのもあれば、巨人であるため単純に殴ったり蹴ったりするだけでも非常に脅威である。


AFは破壊兵器、戦争の兵器でもあるが、同時に恵みを齎す存在でもある。

その力で土地を聖なる大地に変える事が可能であり、それにより聖餐果を生む。

また、万が一AFがやられて死んだ場合でも、その巨大な死体を苗床にして聖なる大地になる場合がある。

そうなると争っていた両国にとって貴重な聖なる大地のため、その戦場で戦争は起こせ難くなってしまう。

つまりAFを出すという事はその戦場を聖なる禁足地に変える事も意味しており、戦場を減らす行為にもなる。

土地に恵みを齎す事で戦争の抑止力にもなる、まさに最終決戦兵器なのだ。






⭐︎聖女兵器アルマ・フロスの能力『聖女霊歌フローラ・ソング


AFは仮面をかぶっているような顔をしているが口は必ず出ている。

その口からは、特殊な力を持った唄声を発する事が出来る。それを聖女霊歌フローラ・ソングという。

この唄は音波が届く範囲全てに有効であり、神霊力による防御以外防ぐ方法は皆無である。

ただし無差別に効果を及ばすのではなく、聖女の任意で効果を適用出来る対象を選ぶ事が可能である。そのため、一つの都市をまるまる唄声によって潰す事も出来れば、同じやり方でたった一人だけを倒す事も可能。

しかも巨人であるために背丈があるので逃げるのも不可能。

AFが恐れられる最大の理由の一つである。


この唄声の効果はAFによって異なっている。

例えば主人公ジャンヌの〝ラグイル〟なら、唄が届いた対象に蜘蛛の糸による捕縛を行う。

この糸はただ捕まるのではなく強力な神霊力でも斬る事は難しく一瞬で行動不能にさせるというもの。

しかも炎を発生させる事も出来るので捕まえて燃やすのも自在という恐るべきもの。






⭐︎聖女兵器アルマ・フロスの能力『二つの形態』


AFには二つの形態姿がある。

花衣形態ペタルム・フォルマ

 顕現した際の姿。

 羽根、または花びらのマントを持った姿。

 非戦闘および高速移動形態である


戦衣形態マヌス・フォルマ

 いわゆる戦闘形態。

 背中から虫の足のような長い節のついた槍『神霊の槍マヌス・スピア』を展開した状態。

 通常の神霊の槍マヌス・スピアは六。

 しかしラグイルは蜘蛛のため八本もある。






⭐︎聖女兵器アルマ・フロスの能力『神霊の槍マヌス・スピア


AFが戦闘形態の時に出す近接武器。

背中から出す、節で折れ曲がる虫の足に似た槍。通常は六本。

これを防げるのは同じ神霊の槍マヌス・スピアのみという無敵の破壊兵装でもある。






★『聖女守護士フローラ・ガードナー』または『守護士ガードナー


聖女と正式に契約をした、聖女専属の護衛騎士、または戦士の事。

聖女を守るのが役目のため、聖女を花とするなら花の咲く庭を守るという意味で造園師ガードナーと呼ぶ。

守護士ガードナーとなるには聖女と契りを交わす『契約』が必要。

これは聖女の生み出した聖餐果を口に含み、キスをするというもの。

これで聖女の神霊力と守護士ガードナーが紐付けされ、特殊能力を発動出来るようになる。

いわば特殊能力者の騎士というわけだ。

また、神霊の槍マヌス・スピアを発生させる事も出来る。

ただし聖女兵器アルマ・フロスと同じ本数は出せず半分の数だけで、大きさも人間サイズに縮小されたものにはなるが。





⭐︎聖女守護士フローラ・ガードナーの能力


守護士ガードナーとなった騎士は、上述したように聖女またはAF由来の特殊能力を出せるようになる。

その力には四つのパターンがあり、どの能力が開花するかは本人や相性次第。

なので契約する守護士ガードナーが変われば発現する能力も変わってくるが、同じ能力になる場合もある。


花騎聖力ナイトフローリスタ

 花にまつわる攻撃能力。


花理法力プレイアフローリスタ

 花にまつわる術の力。


殻騎聖力ナイトキーパー

 虫にまつわる攻撃能力。


殻理法力プレイアキーパー

 虫にまつわる術の力。






★『聖堂聖騎士サンクトゥス・ナイト


非常に珍しい、守護士ガードナーの下位互換。ようはパワーダウンした守護士ガードナーと思えばいい。

最大の特徴は、一人の聖女に最大四人の聖騎士がいるという事。中には一人の場合もなくはない。

守護士ガードナーそのものは聖女一人に守護士ガードナー一人である。

しかし聖堂聖騎士サンクトゥス・ナイトは正式な契約とは異なるため、複数名を一人の聖女が抱える事も可能となる。






★『テルス教』


神と神霊を崇め、聖女を崇拝する宗教。







★『聖女調査官』


読んで字の如く聖女が本物かどうかを判定する高等司祭の事。






★『魔女ウェルム

神霊ではなく邪霊、悪霊を宿したアンチ聖女の事。

非常に忌み嫌われている。






★『魔女兵器ウェルミス・ペスティス

魔女ウェルムの顕現させる巨人兵器。


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