目次
ブックマーク
応援する
いいね!
コメント
シェア
通報

第3話 廃墟となったキャンプ場の正体

僕、田村翔太は今偶然見つけた暗号を解いている。

ヒントは影の正午・・全て重なるということ。影に光が最も降り注ぐ時間帯、つまり光と影、意味を反対にしろという意味。僕は手に取っていた辞書に走る。この暗号はアトバッシュ暗号——古代ヘブライ語で使われた文字転置式暗号。アルファベットを鏡に映したように反転させる手法。つまり鏡文字。そしてヒントから全て同じように組み替えるから漢字も反対の意味にしないといけないということか。だとするとこの暗号の 遠 X Z N K  は 近 C A M P 

キャンプ?近いキャンプ。キャンプ場か。てことはあの自販機から一番近いキャンプ場はあの使われなくなったキャンプ場。あの廃墟に何かあるのか。よし、行ってみよう。

僕もあそこが潰れる前に行ったことはあったしね。構造を全く知らないわけではないから。その点有利かもしれないな。こうして僕はあの廃墟に向かうこととなる。


・廃墟となったキャンプ場に到着

キャンプ場は、思い出よりも荒れていた。

 折れたフェンス、枯れた芝生、落ち葉が積もった石畳。


 「こんなに……静かだったっけ」


 翔太は自転車を入口脇に止め、音を立てないように歩き出す。風の音さえ、耳を通り過ぎるだけで現実味がない。

暗号が導いた場所は、施設の裏手にある木造の小屋だった。かつてはキャンプファイヤー用の道具置き場だったが、今は扉も外れ、窓はひび割れたまま放置されている。

中に入ると、木の床がミシミシと鳴いた。薄暗く、埃の匂いが鼻を突く。天井にはクモの巣がぶら下がっていたが、ハルは臆さなかった。目を凝らす。壁、棚、床……どこかに何かがある。必ず。


 そのとき、床板のひとつに目が止まった。


 「……傷?」


床に不自然な線が彫られていた。まるで何かを引っかいたような・・・いや、違う。これは文字だ。翔太は周りの埃を払いながらそこに書かれている字を確認する。そしてここから翔太は暗号解読第二弾が始まる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

あとがき

どうもSEVENRIGHTです。

今回以降あえて次回予告は書きません。この後の展開を予想するのも楽しいかなと思いまして。それじゃあ僕はこの辺で。


コメントといいねをよろしくお願いします🙏



この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?