目次
ブックマーク
応援する
2
コメント
シェア
通報

第6話 DAZN問題から小説のハナシへの飛躍

 読者諸君は、サッカーをご覧になるであろうか?

 Jリーグ、サッカー日本代表(侍ブルー)、海外サッカーなど、サッカーといっても色々あるわけだが、筆者はにわかサッカーファンであって、強いていえば地元のJ2・RB大宮アルディージャを応援しているけれども、もっぱら見るとしたら海外サッカーになる。

 海外サッカーというと、イギリス(プレミアリーグ)、スペイン(ラ・リーガ)、ドイツ(ブンデスリーガ)、フランス(リーグアン)、イタリア(セリエA)、アメリカ(MLS)など、国によってリーグが異なる。

 筆者は強いていえば、フランス代表で元パリ・サンジェルマン、現レアル・マドリードのキリアン・ムバッペのファンで、レアル・マドリードのファンクラブにも加入しておるのだけれど、ここで視聴方法という問題が生じるのだ。

 サッカーといっても勝手にユーチューブで放映するわけにもいかず、放映権というものがある。

 この放映権問題が実に厄介で、スポーツファンは難儀しており、そして興味のないひとはまったくご存知ない話であろうことを下記に記す。(※2024年12月の情報で、状況は変わる可能性があります)


 イギリスのプレミアリーグは、U-NEXTサッカープランが国内放映権を持っている。

 ところが、U-NEXTではJリーグを見ることが出来ない。Jリーグが見たければDAZN。

 さらに、欧州サッカーがリーグの垣根を越えて戦うUEFAチャンピオンズリーグは、国内ではWOWOWが放映権を持っている。


 DAZNというと料金の値上げで日本でもニュースになったこともあり、興味のない人も聞いたことがあるかもしれないけれど、海外ではDAZNの料金が高すぎて抗議活動が起こっている国もあるそうだ。


 このDAZN。問題はサッカーだけではない。

 実はプロ野球ファンも難儀しているのだ。

 というのも、NPB12球団の主催試合のうち、広島県でおこなわれる広島東洋カープの主催試合はDAZNでは見ることが出来ない(広島県内の人はテレビで見れる)。

 広島県民以外が、広島東洋カープの全試合を見たい場合、テレビの有料放送スカパー・プロ野球セットに加入する必要がある。


 つまり、DAZNはまさしく、帯に短し襷に長し状態を地で行っているのだ。

 痒いところに手が届かない。サッカーでいうとイギリスのプレミアリーグを観ることができず、プロ野球でいうと広島カープの試合が見れない(阪神、中日、ヤクルト、横浜のファンにも波及する問題だ)。

 そして、サブスクリプション料金が高いときている。


 U-NEXTはプレミアリーグだけ見るけどJリーグは興味ない人、DAZNはJリーグだけ見るけどプレミアリーグは興味ない人、にとってはそれだけ加入していれば済むのだけれど、スポーツファンは色々と見たい性分なので、そう簡単には話が済まされないのだ。


 ……と、色々と述べたが、ようするに需要と供給の問題は実に難しいということで話をまとめる。


 まったく、人生論でもなんでもないのだが、こういう即物的なスポーツの放映権問題から、現在の文芸界のあり方に思いを馳せる人も多いのではないか。


 よーするに、色々見れるネオページは最強!という結論に帰結する。笑わないでほしい。プロの作家もネオページで連載を持つべきだと本当に思うよ。生物の進化を見れば自明のことだけれど、環境の変化に適応できないものは淘汰される。筆者も最近まで、文學界や群像、すばる、新潮、文藝などに短編を載せて芥川賞を目指していたけれど、ネオページに切り替えた。

 もちろん、あの日憧れた芥川賞を獲りたければ、文芸誌に載せるしか方法はない。


 だけれども、本当にそれでいいのか?


 本質を見失っていやしないか?


という問いを心の中に立てよう!


 書きたいものが書け、そして読んでくれる人がいる、これ以上に素晴らしいことはないのである。

 表現の世界は100m走とかとちがって明確なタイムとかいう比較基準はない。

 大切なのは自分の納得がいく表現が出来るかどうかで、評価されることを目指したら表現なんか出来ないし、そもそもこうやったら評価されるというのも明確な根拠があるものではないので、自分の納得がいくまで納得のいくようにやるしかない、とこれに尽きる。


 まあ、売れてもいないペーペーがこんなことを書き連ねたところで笑止ではあるけれども。筆者は大真面目に言っている。


 さあ、納得がいくまで納得のいく方法でやるのだ!

 みんなも、そして筆者も!!!

この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?