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第7話 言論について

 一般的に、日本人同士のあいだでは初対面の場合、政治・宗教・野球の話をしてはいけないと言われている。


 筆者は、初対面かどうかに限らず、特にSNS上で政治・宗教・野球の言論はすべきでないと考えている。


 これは筆者の主観だが、特に政治の話はからである。

 政治というものには、右翼があれば左翼があり、与党がいれば野党がいる。

 自分がどの政治的立場かを定めれば、あとは政治的立場が異なる人を批判するだけという簡単さが問題なのである。

 何かの意見に対し、反対の意見を言うのは簡単なのである。だから例えば、お笑いコンビ・霜降り明星の粗品氏がユーチューブで展開している「一人賛否」。これは、賛成の意見も反対の意見も言うので、芸が有るのだと筆者は思う。


 また、そもそも論として、一般国民が政治の言論をおこなわなければならないという状態は、既に政治が機能していない証左であるのだ。

 というのも、もし政治が機能しているのであれば、国民は自分の仕事をし、家族を愛し、納税をし、趣味を楽しむだけでよく、政治のことなんかに頭を使う必要がない。めんどくさい政治のことは優秀な代議士に任せればいいのだから。

 言論の自由を否定するものではない。

 ただ、SNSでこれだけ政治的発言が溢れかえっているという状態というのは、それこそまさに政治の機能不全の象徴なのだ。


 もっとも、政治的発言が国によって監視されている中国が正解なのか、と言われれば筆者は答えに窮してしまう。


 つまり憲法上、言論の自由が保障されている以上、活発に議論されるのは構わないのだが、もはや気に入らない考えを否定するだけの言葉が果たして言論といえるのかどうかについては、筆者も深く疑問を抱くところである。

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