偉人の名言を切り口に人生論を展開してみるのもよいかな、と思った。
村上春樹『海辺のカフカ・下』(新潮社)よりP.198
> 「おいおい、よしてくれよ。俺はね、おじさん、こう言っちゃなんだけど、
あくまで登場人物の台詞ではあるものの、村上春樹本人も警察というものに対して何か恨みがあるのではと推察される書きぶりである。
「大川原化工機事件」という、世紀の大冤罪(えんざい)事件は今もなお、冤罪被害者に深い傷を与えている。
さらに、被害者らに謝罪した際に、警視庁副総監が被害者の名前を間違えるという、「そんな謝罪ならしないほうがマシ」という大失態を演じているのだから、怒りを通り越して呆れるほかない。
警察の不祥事をあげれば、枚挙にいとまがない。
一例でいうと、警察官が個人情報を利用し、高齢者から金銭を騙し取った詐欺事件など、まあ、きりがないほどの不祥事を生み出す警察組織だ。不祥事製造工場。
警察は、「警察官が自宅にお金を取りに行くことは絶対にありません」と特殊詐欺の啓発をしているのだが、実際にそれをやった警察官がいるので、お話になっていない。
「悪事を働くのは、一部の警官であって、大多数の警官は真面目に勤務している」などとは思わないでほしい。警察にとって個人はなく、すべてが全体であり組織なのだ。
日本の警察官は、公務中にしでかしたことについて、一切、個人として責任を問われることがない。例えば、ある警察官がでっち上げの冤罪事件をやらかした。後に、それが冤罪とわかった時に裁判を経て、賠償責任は警察を所管する都道府県にあるのだ。個人は一切責任を問われない。
いわば、顔の見えない公権力を盾にしてやりたい放題やっている、それは村上春樹も指摘している通りである。
左翼の村上春樹が「自衛隊よりたちが悪い」と表現しているように、日本の警察のヤバさは相当なものなのだ。