目次
ブックマーク
応援する
2
コメント
シェア
通報

【物議】 マナー・モラルの変容


 大手シネマコンプレックスが、観客の鑑賞マナーについて謝罪をするトピックスがあり、物議をかもしている。


 映画館でのマナーやモラルの問題はかなり議論を呼んでいる。

 今回謝罪を公表したT・ジョイPRINCE品川では、スクリーン内でのスマートフォン画面の点灯が問題視された。


 四森(30代後半)は、大学在学中にはじめてスマートフォンを手にした世代である。


 スマートフォン以前の、携帯電話(ガラケー)は、基本的に四森が小学生の頃に急速に普及した。当時は、携帯電話を「絶対に持たないと宣言する先生」という大人が存在したが、今ではそれでは生活できないであろう。


 映画館での使用と話はズレるが、四森が中学生とか高校生の頃は、電車の車内で携帯電話で通話をすると、周りの大人にこっぴどく怒られたものだ。


 ところが、現在では、電車内のスマホでの通話もことさらに目くじらを立てられて叱責しっせきされることはない、と見ている。

 もっとも、四森は通話をする相手がいないので、電車に乗っていようといまいと、普段通話しないのだが(悲しい話)。

 結構、みんな普通に通話をしているし、別に他の乗客も特にとがめることはない。満員電車などでは話は別だろうが、近年ワイヤレスイヤホンの普及などで、雑音をシャットアウトしている人が多いせいもあるのだろうか?


 人生の途中からスマートフォンや携帯電話が普及した世代と、生まれた時からスマートフォンや携帯電話があった世代とでは、当然に、認識のズレがあると思う。


 四森は、別に、映画館でスマホを使用した人を擁護しているわけではない。


 (というか、ここだけの話、学生時代だっただろうか。観客がほとんど入っていないガラガラのスクリーンの最後列で、当時取り憑かれていた『ドグラ・マグラ』を青空文庫で読んだことがある。明らかに狂っている四森が100%悪いけれども、スクリーンの最後列で、スマホ画面の明るさを一番下にして『ドグラ・マグラ』を読むというイカれたことをしていた。恥を忍んで告白している)


 まあ、自分の過ちを棚に上げてはフェアでないので、自分の過去を晒させていただいた。


 とはいえ、逆に四森も、他人のスマートフォンのライトが気になった被害者側の気持ちも分かるので、四森は加害者・被害者とも、どちらも分からなくはない。


 映画館でのマナーは統一されていない。


 大手シネマコンプレックスでは、一定程度、注意喚起されている。が、例えばミニシアターだと、映画館以外からの飲物が持ち込み可能なところや、映画館に設置の自販機で購入したものは持ち込み可能な場所もある一方で、大手シネコンでは(劇場売店で買っていないことが明白である)ペットボトルの持ち込みが明確に禁止されているところもある。


 ここらへんの倫理観はあくまで、観客側の性善説に頼っている。


 「スマホの使用や飲物の持ち込み、映画泥棒などありえない」と思っている人もいるし、「別に、映画のちょっと予告編くらい撮影して構わないっしょ」という人もいる。


 電車内の通話にしろ、映画館での画面点灯にしろ、これが何故問題になるのかというと。


 普通、この人はちょっとおかしな人だ、と街中などで認めた場合、その場をただちに離れるだろう。


 ところが、電車や映画館では(四森の好きな野球場とかもそうですね)、一定程度の時間を価値観の合わない人と一緒に過ごさなくてはいけないため、迷惑行為が被害者の中で怒り増幅ぞうふくとなり、社会問題化してしまうのだ。


 まあ、今のところ、四森の肌感はだかんでは、電車内での通話はOKな感じがする(鉄道会社は注意喚起しているので、グレーといったところか)。

 だから、映画館でのスマホ点灯も、そのうち、「そんなの気にするほうが神経質っしょ」というパラダイムシフトが起こる可能性があると筆者は見ている。


 とはいえ、基本的に、自分が人の立場に立ってみた場合に、嫌に思わせることは、自分もやらない、というのが大前提なのだが、これに関して「そんなの関係ねえ」っていう意識の人も、一定程度この世界には存在するし、そして、それは被害者側の感度の問題も複合的に存在し、きわめて「一概には言えない」という側面がある。


 もちろん、現時点で、映画館のスクリーン内での画面点灯は迷惑行為だ。


 これが、はたして、十年後、二十年後、どうなるか。


 四森も、冷静に、このマナーやモラルの変容を注視したい。




※サラッと告白していますが、映画館内で『ドグラ・マグラ』読んですみませんでした。まあ、まわりに誰もいなかったですし・・・。メッセージの確認とかは百歩譲って分かるものの、『ドグラ・マグラ』を読むのは一切意味が分かりません。ここに謝罪させていただきます。

この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?